国際学生科学技術フェア
(ISEF)出場の日本代表に

 その代表的な例が、角野さん(現高3)の研究だ。研究テーマは、タンパク質を作るアミノ酸の変異。親から子への遺伝の際にアミノ酸の配列が変わり、病気につながることがある。角野さんは、入手できるデータベースを解析して、病気を予測するモデルを作成。研究成果を「JSEC(高校生・高専生科学技術チャレンジ)2023」に応募したところ、協賛社賞の「日本ガイシ賞」を受賞した。24年5月に米ロサンゼルスで開催される「国際学生科学技術フェア(ISEF)」に出場する日本代表の一員にも選ばれた。

「研究を進めるほど自分の無知を思い知らされ、それを楽しめるようになったのは成長だと思います。研究の根幹となるのは細胞内局在によるタンパク質の分類なので、理解を深めるために大学ではこの分野を学問としてきちんと学びたいと思います」と角野さん。将来は、統計学や機械学習を駆使してデータを解釈できる人間になりたいと、目標を話す。

 またMSTCの高1生(当時)の有志3人で結成したチームMITAROBOが「水中ロボットコンベンションin JAMSTEC 2023 ジュニア部門」に初出場し優勝するという快挙を遂げている。

チームMITAROBOは水中の缶を回収してポイントを競う「水中ロボットコンベンションinJAMSTEC 2023 ジュニア部門」で優勝。ロボット(写真右)の名前は「ジンベエ」

 三田国際では、こうした生徒のサイエンスの芽を育み研究活動を支えるため、大学の研究室レベルの設備を持つ「サイエンスラボ」「カルチャーラボ」を三つずつ整備。コンピュータサイエンスやロボティクスの研究に取り組める、新しい地上3階建てのサイエンスラボ棟(仮称)の準備も進められている。

「カルチャーラボ」では遺伝子組み換えなどの高度な実験も可能
建設中の新しいサイエンスラボ棟(完成イメージ)。生徒たちの飽くなき好奇心に応える施設だ

 圧倒的な英語環境と、サイエンスリテラシーの実装は、学力の向上にも確実に寄与する。ここ数年、三田国際の大学合格実績は偏差値とともに上昇。23年度も国公立大や早慶上智をはじめ、海外大学への進学でも大きな飛躍を見せている。

クラブ活動も盛んだ。活動日数は原則週1日から3日までだが、大きな成果を上げている
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三田国際学園中学校・高等学校
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