武田塾の公式サイト
出典: 武田塾の公式サイト

武田塾とは?

 武田塾は「日本初!授業をしない。」というキャッチフレーズを打ち出している個別指導塾で、現在は47都道府県に計400以上の校舎を展開しています。メインは大学受験対策ですが、校舎によっては高校・中学受験にも対応しています。

武田塾の年間費用はズバリいくら?

 武田塾で年間にかかる費用例は、以下のとおりです。

  • 高校1年生「高1大学受験対策コース」457,380円
  • 高校2年生「高2大学受験対策コース」804,760円
  • 高校3年生「国公立大学理系対策コース」1,370,600円

 また、5科目を受講するには年間1,667,160円がかかります。このほかに入会金が44,000円かかります。

 年間費用だけを比較すると、武田塾でかかる費用は他の大手予備校と比べて割高です。しかし、大手予備校が集団授業である一方で、武田塾は個人のサポートに特化した個別指導となっています。そのため、自分の学習スタイルや求めているサポートと照らし合わせて、検討する必要があります。

武田塾の特徴

武田塾の特徴
出典:武田塾

 武田塾の最大の特徴は、キャッチフレーズどおり授業をしないことです。武田塾は授業ではなく、生徒の自学自習の徹底的な管理サポートを行います。学習自体は、武田塾が「最短最速で成績を伸ばせる」と考える「参考書」を用いて進めていきます。

 武田塾に入塾した場合、以下のような学習サイクルで学習を進めていきます。

  1. 1コマにつき週1の特訓(指導時間のこと)にて、確認テストと個別指導、1日単位・6日分の宿題設定を行い、指導内容と学習スケジュールを記載した「指導報告書」を共有する(サポート範囲は後述の特訓の種類によって異なる)
  2. 指導報告書の内容に沿って各自で宿題を進める
  3. 1と2を繰り返す

武田塾の「特訓」とは

 特訓は、コマごとに毎回同じ曜日・時間帯に実施しますが、それぞれ都合のよい時間に設定できます。また、特訓実施曜日・時間は後から変更可能です。

 武田塾の特訓には主に以下の種類があります。料金によってサポート項目数や、対応科目数が変わります。

特訓の種類 サポート項目 1コマあたりの科目数

1コマあたりの時間

(生徒1名対講師1名)

1コマあたりの

確認テストの時間

独学支援特訓S ・宿題ペース管理 最大4科目 30分 なし
独学支援特訓L ・宿題ペース管理 無制限 30分 なし
宿題確認特訓S

・宿題ペース管理

・確認テスト

最大4科目 1時間 2時間
宿題確認特訓L

・宿題ペース管理

・確認テスト

無制限 1時間 2~3時間程度
個別管理特訓S

・宿題ペース管理

・確認テスト

・個別指導

(勉強法の指導・改善、疑問点の解消)

1科目 1時間 1時間
個別管理特訓L

・宿題ペース管理

・確認テスト

・個別指導

(勉強法の指導・改善、疑問点の解消)

2科目 1時間 2時間
特訓のサポートの内容

サポート1「宿題ペース管理」

 先週の宿題の進捗状況を確認し、確認テストの得点率と宿題達成率、予定(学校行事・私用など)を踏まえて今週分の宿題を設定します。

サポート2「確認テスト」

 学習内容の定着度を把握するために確認テストを実施します。

サポート3「個別指導(勉強法の指導・改善、疑問点の解消)」

 1週間で見つかった問題点(確認テストの得点率が低かった原因や、勉強法の誤りなど)の洗い出しと具体的な解決策の提示、生徒が自力で解消できなかった疑問点に対する回答を行う。

 また、上記に加えて「義務自習」という、毎日の自習管理のサポートオプションが用意されています。具体的には、毎日自習室に行く時間をあらかじめ決めておき、その時間に行けなかったときは生徒本人または保護者に連絡がきて、強制的に通塾させてくれるというものです。

 このように、武田塾では一人一人に合わせて指導のペースを設定している点が特徴です。そのため、他の塾と掛け持ちをするとペースが乱れたり、指導方法の違いによって混乱したりする可能性があります。できるだけ掛け持ちはせず、武田塾での受講に専念することをおすすめします。

武田塾の「コマ」とは

 武田塾で使われるコマは他の塾のように単なる「授業の1単位」という意味ではありません。例えば、個別管理特訓Sを1コマ受講する場合は、上記学習サイクルのように週に1回武田塾で特訓があります。2コマ受講する場合の特訓は週に2日です。

 特訓では、60分の確認テストを行ったあとに60分の個別指導が行われます。つまり、特訓の日に勉強する時間は合計で120分です。

 1コマに2科目まで入れられる個別管理特訓Lでは、特訓の時間配分が個別管理特訓Sと異なり、確認テストを2科目分(60分×2)行ったあとに個別指導が60分行われます。つまり合計勉強時間は180分です。

 個別指導は60分で2科目分が行われるため、個別管理特訓Sと比べて1科目あたりの個別指導時間が短くなります。そのため、基本的に個別管理特訓Sには不得意な科目を、個別管理特訓Lでは得意な科目を入れるようにしたほうがよいでしょう。

 適切なコマ数については、コースや個人の希望によって異なりますが、高1大学受験対策コースでは1コマ、高2大学受験対策コースでは11月から2コマに、高3からは2~3コマとるのが標準のようです。

 宿題は、校舎の自習室や自宅など、場所問わず進めて構いません。

武田塾の合格実績

武田塾の逆転合格
出典:武田塾

 武田塾では、掲載許可をもらった生徒の合格実績は公表していますが、全体の合格実績は公表していません。なぜなら、「難関大学に受かった」ことよりも「どれだけ成績を伸ばせたか」を大切にしているという考え方をもっているためのようです。

 例えば、1年間で偏差値を20上げて日本大学に合格するという事例があったとしても、合格実績とする場合「日大1人」となってしまうため凄さが伝わりにくいでしょう。したがって「〇〇大学合格何名」というかたちでは実績を公表していません。

 ただし、校舎によっては独自に合格実績を公開している場合もあります。

武田塾の料金や費用一覧

 武田塾の料金や費用について、内訳ごとに解説します。

入会金

 入会金は、一律44,000円です。

授業料

 武田塾の授業料は、特訓内容の種類の組み合わせによって異なります。各コースの年間費用の目安は、それぞれ以下の表のとおりです。

私立大学文系対策コース

時期 特訓内容 金額
3月~6月 個別管理特訓S×2コマ

月額80,740円×4ヶ月

=322,960円

7月~12月

個別管理特訓S×1コマ

個別管理特訓L×1コマ

月額89,650円×6ヶ月

=537,900円

1月~2月 個別管理特訓L×1コマ

月額55,770円×2ヶ月

=111,540円

合計   972,400円 

私立大学理系対策コース

時期 特訓内容 金額
3月~6月 個別管理特訓S×3コマ

月額121,110円×4ヶ月

=484,440円

7月~12月

個別管理特訓S×2コマ

個別管理特訓L×1コマ

月額130,020円×6ヶ月

=780,120円

1月~2月 個別管理特訓L×2コマ

月額98,560円×2ヶ月

=197,120円

合計   1,461,680円 

国公立大学文系対策コース

時期 特訓内容 金額
3月~6月

個別管理特訓S×1コマ

個別管理特訓L×1コマ

月額89,650円×4ヶ月

=358,600円

7月~10月

個別管理特訓L×2コマ

月額98,560円×4ヶ月

=394,240円

11月~2月 個別管理特訓S×1コマ
個別管理特訓L×1コマ

月額89,650円×4ヶ月

=358,600円

合計   1,111,440円 

国公立大学理系対策コース

時期 特訓内容 金額
3月~6月 個別管理特訓S×3コマ

月額121,110円×4ヶ月

=484,440円

7月~10月

個別管理特訓L×1コマ
宿題確認特訓S×1コマ

月額122,980円×4ヶ月

=491,920円

11月~2月 個別管理特訓L×2コマ

月額98,560円×4ヶ月

=394,240円

合計   1,370,600円 

高2大学受験対策コース

時期 特訓内容 金額
3月~10月 個別管理特訓L×1コマ

月額55,770円×8ヶ月

=446,160円

11月~2月 個別管理特訓S×1コマ
個別管理特訓L×1コマ

月額89,650円×4ヶ月

=358,600円

合計   804,760円 

高1大学受験対策コース

時期 特訓内容 金額
6月~10月 個別管理特訓S×1コマ

月額46,860円×5ヶ月

=234,300円

11月~2月 個別管理特訓L×1コマ

月額55,770円×4ヶ月

=223,080円

合計   457,380円 

※受講パターンにより実際にかかる金額は異なりますので、あくまで目安としてください。
※上記とは別に参考書代が発生します。

 武田塾の授業料自体は、学習塾の相場と比較して高額です。しかし、武田塾には季節講習がないため、実際の年間費用はほかの大手予備校を下回る可能性があります。

テキスト代

 武田塾には指定テキストがなく、市販の参考書で学習します。そのため、費用の目安は特にありませんが、参考書は1冊1,000円~1,500円程度のものが多いです。

模試費用

 模試費用は1回6,050円です。模試受験は、大学受験学年に限り必須となっています。

武田塾と他の予備校との料金比較

 続いて、武田塾とその他の大手予備校の料金を比較します。今回は、大手の予備校として代々木ゼミナール、東進ハイスクール、河合塾のそれぞれで「英語、国語、社会の3科目」を受講する際の料金をまとめています。

 高校1年生と高校3年生、高卒生についてそれぞれ見ていきましょう。

高校1年生

予備校名 合計 授業料 季節講習 入会金 諸経費・模試費用等 週のコマ数や授業時間
武田塾 1,137,950円 1,075,800円 季節講習はない 44,000円

模試代:1回6,050円

※年間全3回

週1回180分、週1回120分
代々木ゼミナール 476,500円 460,000円 授業料に含む 16,500円

0円

※ただしテキストの郵送を依頼するなど

実費が生じる場合は負担

週3回各90分
東進ハイスクール 486,750円 281,600円

115,500円

※19,250円×3科目×夏・冬

33,000円

56,650円

通期講座3回各90分

+

高速基礎マスター90分

河合塾 540,540円 359,700円

112,200円

※18,700円×3科目×夏・冬

33,000円 35,640円 週3回各90分

高校3年生 

予備校名 合計 授業料 季節講習 入会金 諸経費・模試費用等 週のコマ数や授業時間
武田塾 1,137,950円 1,075,800円 季節講習はない 44,000円

模試代:1回6,050円

※年間全3回

週1回180分、週1回120分
代々木ゼミナール 359,500円 343,000円 授業料に含む 16,500円

0円

※ただしテキストの郵送を依頼するなど

実費が生じる場合は負担

週3回各90分
東進ハイスクール 486,750円 281,600円

115,500円

※19,250円×3科目×夏・冬

33,000円

56,650円

通期講座3回各90分

+

高速基礎マスター90分

河合塾 628,800円 417,600円

112,200円

※18,700円×3科目×夏・冬

33,000円 66,000円 週3回各90分

高卒生

予備校名 合計 授業料 季節講習 入会金 諸経費・模試費用等 週のコマ数や授業時間
武田塾 1,137,950円 1,075,800円 季節講習はない 44,000円

模試代:1回6,050円

*年間全3回

週1回180分、週1回120分
代々木ゼミナール 1,095,000円 725,000円

夏(12講座):120,000円

冬(10講座):100,000円

100,000円 50,000円 週最大18回各90分
東進ハイスクール 898,700円 682,000円

115,500円

※19,250円×3科目×夏・冬

101,200円 授業料に含む 週10~14回各90分
河合塾 1,062,200円 850,000円

112,200円

※18,700円×3科目×夏・冬

100,000円 授業料に含む 週約15回各90分

※各塾のHPやパンフレットを参考に筆者が作成
代々木ゼミナール|デジタルカタログ
代々木ゼミナール|大学受験科入学案内|高卒生
学費・申込手続|Toshin.com
東進の高卒本科|Toshin.co
河合塾

代々木ゼミナールとの料金比較

 代々木ゼミナールと比較すると、武田塾の料金は高額であることに注意が必要です。ただ、代々木ゼミナールは受講する生徒全体に向けた内容が中心である一方で、武田塾は個人の進捗状況を踏まえ、より最適な学習方法を指導してくれます。適切なテストを提供してくれるなど、代々木ゼミナールでは提供されていないサポートがあると考えて良いでしょう。

 武田塾は重要な科目や苦手な科目に絞って利用することで、料金を抑えつつ、効果的に学力を伸ばしていけるかもしれません。

 なお、高卒生に関しては、価格の差がそれほど大きくないようにも感じますが、代々木ゼミナールの方が週のコマ数や授業時間が多くなっているため、検討の際には注意が必要です。こちらは他の予備校との比較でも同様です。

東進ハイスクールとの料金比較

 東進ハイスクールと比較しても、武田塾の料金は高くなる傾向にあります。東進ハイスクールは授業やテキストなどのカリキュラムに力を入れている映像授業である一方で、武田塾は個人に合わせた指導や徹底した管理が魅力の個別指導です。料金を比較すると武田塾は高いですが、料金の違い以上に受けられる指導の内容にも大きな違いがあります。そのため、自分の学習スタイルや性格を加味して比較・検討することが大切でしょう。

河合塾との料金比較

 河合塾と比較しても、同じ科目数を受講した場合は武田塾の方が高くなるでしょう。武田塾の強みである、個人に寄り添ったサポートという観点では、河合塾にも「チューター制度」と呼ばれる制度が導入されています。ただこれは、教科担当者ではなく専用のスタッフによるサポート、日頃の悩み事を解決したり学習方法を提案したりする役割です。武田塾のように、個人の学習状況・理解度合いを踏まえて指導してくれるものではありません。

「個人に最適化した学習の提案や管理をしてほしい」という思いがあれば、武田塾が適しています。逆に「サポートは程々で料金を抑えたい」と考えるならば、河合塾を選択するのが良いかもしれません。

武田塾がおすすめな人の特徴

 武田塾がおすすめな人の特徴は、おもに以下3点です。

  • 講師のいうことを素直に聞ける
  • ある程度の自走力がある
  • 参考書学習に抵抗がない

 1点目については、講師のいうとおりに勉強しないと、成績は思うように伸びない可能性が高いです。講師は効率のよい勉強法を細かく指導しますが、従わずに自力でやり方を考えてしまうと、勉強効率はかえって落ちてしまいます。

 2点目についてですが、武田塾は確かに管理サポートを徹底している塾です。しかし、講師と話し合って決めた毎週の課題をこなすのは生徒自身です。どれだけ適切な課題を設定したとしても、サボると当然成績は伸びないため、最低でも講師との約束を守れる程度の自走力が求められます。

 3点目の参考書学習についても、人を選びます。参考書学習は能動的に行う必要があり、受動的に知識をインプットできる動画・音声講義よりも負担が大きいためです。そのため、参考書学習に抵抗がないか、もしくは参考書が好きな人が武田塾に向いています。

武田塾をおすすめできない人の特徴

武田塾をおすすめできない人のおもな特徴は、以下3点です。

  • わかりやすい授業がないと嫌な人
  • アルバイトの講師が嫌な人
  • 自力で計画的に勉強できる

 1点目について、武田塾はそもそも授業を行わない塾であるためニーズが合いません。わかりやすい授業でインプットしたい場合は、ほかの塾や予備校を選びましょう。

 2点目についてですが、武田塾は講師の大半がアルバイトの大学生です。大学生講師には親近感を覚えやすく、かつ最近の受験事情を把握しているという強みがありますが、正社員の講師でないと安心できない場合は避けたほうがよいでしょう。

 3点目については、一人で計画的に学習を進められる場合、武田塾のサポートは必要ありません。実際に、武田塾のYouTubeチャンネルと無料受験相談のみで、京都大学などの難関大学に合格した例も多数存在します。

武田塾の料金に関するよくある質問

 最後に、武田塾の料金に関するよくある質問について解説します。

  • 途中入塾の場合の料金はどうなる?

    月の途中に入会した場合は、初月のみ月謝を通塾する週数で割った金額が適用されます。
  • 講師は変えられる?

    教務に連絡し、変更することも可能です。

武田塾の料金と費用まとめ

 受験学年の場合、武田塾の年間授業料はおおむね100万円~140万円程度です。ほかの大手予備校と比べて高額ですが、講習費用が発生しない分、トータルコストでいえば同水準もしくは下回る可能性があります。

 具体的な費用に関しては、近隣校舎の無料受験相談に足を運んで確認してみるとよいでしょう。

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