成績アップにつなげるスケジュール作りのコツ

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西村則康(にしむら・のりやす)
中学受験のプロ家庭教師「名門指導会」代表/中学受験情報局 主任相談員。40年以上難関中学受験指導をしてきたカリスマ家庭教師。これまで開成、麻布、桜蔭などの最難関中学に2500人以上を合格させてきた。新著『中学受験成功への鍵は「親メンタル!」 「受験で勝てる子」の育て方』(日経BP)。

 勉強をしているのに塾の成績がなかなかアップしないお子さんの多くは、お子さんなりに義務感を持って「頑張らなくちゃ」と勉強を続けている状態だと思います。しかし親から見ると「勉強が全然足りていない。その証拠に成績が上がらない。もっと勉強をさせなくては」――このループを続けてしまっているわけです。

 この状態でさらに親から「アレやれ、コレやれ」と言われ続けたら、「この苦労がこれからも続くのか……嫌だな……」という気持ちになってしまい、大変な悪循環に陥ってしまうでしょう。

 学習スケジュールを立てる際、まず親御さんはお子さんにとっての「頑張りやすい量」を考えてみてください。子どもが一番頑張れる量とは、「ちょっと頑張れば何とかなりそう」と子ども自身が感じることができる量です。この量はお子さんによって異なりますので、わが子はどれくらいだったら頑張ろうと思えるのか。どのレベルを超えたらやる気がなくなってしまうのか。高学年であれば親子で一緒に考えていくのもいいと思います。

 親が先に「やるべきこと」を作り上げてしまうと、うまくいきません。スケジュールを考える際には、親が「やるべきと思うこと」と、お子さんの「これならやれると思うこと」の2種類に分けて、お子さんの状態を見ながらさじ加減を調整していくといいと思います。

 ぜひお子さんとたくさん会話をしながら、親子で納得できる「これならできる」を探し、成績アップにつなげてみてください。