ただ点数が悪いからと「この単元の問題全部やり直そう」といった安易な対策法を取るのでなく、原因を突き止めることから始めてください。「『速さ』の考え方はわかっているのに時間の分数表示が苦手なんだな」というようにです。

 そうしないと結局また、丸暗記の学習を続けることになります。

自分の弱点を自覚するルーティンを
少しずつ身に付つける

 間違えた問題の原因探しは、できればお子さん自身がやるよう導いてあげてください。間違えた問題を全部ではなく、正答率50%以上の問題の中で間違った問題から始めてみることをおすすめします。

 お子さんがテストの時に書き残した式や計算を見直し、どこでつまずき、なぜ間違えたのかを見つけるところから始めるとよいでしょう。

 最初のうちは難しく感じるかもしれません。間違えた原因の半分でも見つけられればOKです。そして「その間違いをなくすには何が必要なのか」を考えられるようにしてください。

 それが暗記学習脱却の第一歩となります。けっこう時間のかかる作業となりますので、算数だけやってみるなどの工夫をして取り組んでみてください。

 お子さんの弱点や問題点が見えてきたら、次はその対策です。多くの場合

    1,問題文の読み方を精緻にする   
    2,図や式を面倒がらずに書く   
    3,雑な計算をしない   

という、問題に向き合う作法を改善する方法を考えていくことになります。

 また、その問題を解くために必要な基礎のそのまた基礎にもどって学習する必要があることを発見するかもしれません。

 やみくもに類題の繰り返し学習に走らないようにお願いしておきます。まずは信頼できる指導者(塾の先生や家庭教師)に分析結果を伝え、対策を一緒に考えてもらいましょう。学習の量の不足が原因であることは少なく、学習の質の問題であることが多いのです。

家庭学習だけで苦手分野を
克服するのは難しくなる!?

 5年生ともなると、解けなかった問題を家庭で何とかしようとしてもなかなかうまくいきません。塾の先生は、難しい受験問題を教えるプロです。プロの力を持ってしてもお子さんが苦手になってしまった難所を、親が教えてなんとかなることは少ないのです。

 もちろん、例外的に家庭でうまく教えている親御さんもいらっしゃいます。そういった方たちの特徴には共通点があります。それは、「教える」というより「子どもと一緒に勉強する」意識で寄り添っていることです。

「どうしてこうなるのかな? お母さんにわかるように説明できる? なるほど! そうかー」といった具合に、親がさも今初めて理解したかのようなスタンスで寄り添うことで、思考の手順を子どもに開示することになります。

 子どもは「そうか。ここに注意しなくちゃいけなかったのか」となり、親の思考手順をまねることで解き方を身に付けていきます。

 そうは言っても「学年変わりの壁」は大変手ごわい壁です。家庭でどうにもならないと感じたときは、塾や家庭教師など第三者に任せることを考えてもいいかと思います。