>>前回の記事「『学校説明会』行かなくて大丈夫?参加した親子だけが知っている、志望校選びで"絶対に外せない条件"」 から読む。

文化祭のイメージ写真

文化祭はどの学校も力を入れており、子どもを連れて行くとその学校に対して良いイメージを持ちやすいイベントだ。写真はイメージ。(Photo:PIXTA)

 

内部進学率やいじめへの対応、「入学後」の情報はどう入手?

 わが子への対応はもちろんのこと、高校への内部進学率やいじめが起きた場合の対処法など、志望校選びのためにはぜひとも知っておきたいが、たとえ個別相談会でも、積極的に質問しづらい事柄はどうすればよいだろうか。

「まずは公表されているデータを調べます。高校進学率は、各学年ごとの在籍人数がHPや受験雑誌に公表されているので、数年の変移から読み取れる。この数値は、入学後に授業についていけない生徒をどう扱っているのかの目安にもなります」

 内部進学率の高さは、子どもたちへのフォロー体制が手厚いことを意味する。しかしそういった面倒見の良さが特徴の学校は、必然的に課題や宿題が多くなりがちだ。わが子にとってはどちらがプラスに働くのか、学校選びの指標の一つにしたい。

「いじめについては、HPで『学校いじめ防止基本方針』を公表しているかどうかを確認してください。設置は義務ですが、公表は義務ではないため約3分の1の学校は公表していません。公表していないのも、それも含めていじめへの姿勢を測る目安になります」

 カウンセリングルームの有無やスクールカウンセラーをどう活用しているかも、公のデータから読み取れる。例えば『中学受験案内』(声の教育社)の情報欄を見ると、スクールカウンセラーが常駐の学校もあれば、月に数回という学校もある。生徒の心のサポートに人件費をかけているかどうか、学校の方針を把握する目安になる。

 公表データを調べていく中で、気になる部分が出てきた場合は、直接学校に問い合わせをしておきたい。具体的な毎日の宿題の量や、子どもの希望する部活の活動状況、転部や兼部が可能かどうか、特定の宗教を取り入れている学校の場合は、独自のカリキュラムや行事についてなどだ。