就学年齢に達した多くの子どもたちが公立小学校へ入学する中、経済的負担を考えたうえで、よりよい環境での教育を求めるご両親は、私立・国立小学校受験を選択するようです。各ご家庭によって目標は違っても、親子一体となった努力が必要です。
なぜ今、小学校受験をするのか
就学年齢に達した子どもは小学校に進みますが、大半は区市町村が運営する公立小学校に入学します。公立小学校では学区制になっているので、進学するときはこれに従わなければなりません(東京都や大阪府などの場合、地区内で自由選択が可能な区や市も一部あります)。
これに対して、居住区域などの制限はあるものの、原則入学先を自由に選べるのが私立と国立の小学校です。
ただ、入学試験がありますから簡単に入学することはできません。これらの小学校に合格するには高い自立度が要求されますが、伝統と実績に裏づけされた独自の教育方針に基づく一貫教育は大きな魅力でしょう。
私立・国立小学校へ入学させたい理由としては、
①学校の教育方針、理念に賛同してその学校で人格形成を図りたい
②受験勉強を避けて、一貫教育制度がある小学校に入学させたい
③よい教育環境で勉強させ、有名中学や有名高校、有名大学に合格するチャンスを得たい
④学区内にある公立小学校に不安がある
などがあります。
②のように高校や大学までの一貫教育の学校であれば、受験勉強に費やす時間をほかのことに有効利用できると考えてのことでしょう。
国立大学附属小学校の魅力
国立の小学校は、お茶の水女子大学、筑波大学など国立大学に附設された研究機関として運営され、いずれも人気は高く、競争倍率を見ても高いところでは50倍以上にもなります。人気の高い理由は、所在地、学校施設などの環境が優れていること、先生・児童の意識が高く、学校生活が充実していることです。
しかし、国立のほとんどの小学校では、選考において抽選も実施されます。また、居住地域、通学時間に制限があるため、入学を希望される方は、あらかじめ調べておきましょう。
私立小学校は学費負担や通学時間、環境も考慮
私立小学校には独自の建学の精神や教育方針があるので、学校とご家庭の教育方針が一致していることが何よりも大切です。
国立小学校はすべて共学で宗教色もありませんが、私立小学校には男女別学の学校や宗教教育を柱にしている学校もあります。また、私立小学校は学費も高く、ご両親の経済的負担も大きくなります。さらに私立小学校の場合、学区制はありませんが、通学時間を制限している学校もあります。
受験をするにあたって大切なことは、子どもにとってふさわしい学校かどうか、その学校へ進むことでご両親が望む人間に成長できるかどうか、その教育環境をよく調べたうえで進学を決めるべきだということです。受験をしなければならないような雰囲気の中で、「有名校」「名門校」と周りが騒ぎ立てる勢いに流されて受験してしまうことだけは、避けるべきです。
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学校関係者が周りにいないと不利でしょうか?
このようなうわさが絶えないのが小学校受験の特徴でしょうか。特にお母さん方の間では、いつの時代でもこのタイプのうわさが流れているようです。実際の試験の合否基準には、学校関係者や紹介者の存在は全く関係がないというのが本当のところです。関係者を頼って皆さんが入学できるのであれば、そもそも試験を行う必要がなくなります。公式に児童募集をして実施される入試ですから、当たり前の話ですね。 -
兄や姉が入学していると弟や妹が合格しやすいのですか?
兄や姉が入学していると、同じご両親の子どもである弟や妹が合格する率が高いと言えます。なぜなら、兄や姉のときに行ったご両親の面接の印象は変わりませんし、家庭の教育方針が同じであるのも強みだと言えるからです。ただし、兄や姉が受験したときの合格基準はどうだったかと考えると、それなりの努力は必要ですし、ただきょうだいだから、というだけの理由で合格できるわけではありません。 -
親が志望校の出身でないと、子どもの合格は難しいのでしょうか?
そういうことは全くありません。保護者が志望校のご出身の場合、その学校の教育理念や方針になじみがあるという利点はあっても、人生経験を重ねる中で、考え方や価値観が変わることもありますから、特に有利な条件とはなりません。ご自身の出身校のことは気にせず、堂々と受験に向かっていくべきだと思います。むしろ、わが子を入学させたい一心で、志望校と比較してご自身の出身校を悪く言うようなことがあると、悪い印象を与えかねません。