都立日比谷高校を目指す生徒のママ
Aさん:会社員同士の共働き夫婦です。長男が今、早稲田アカデミーに通っています。
Bさん:わが家も共働きで、娘がZ会の教室に通って日比谷高校に進学しました。下に中学生の弟がいますが別の塾に通っています。
Cさん:公務員同士の夫婦です。息子がSAPIX中学部に通っています。夫婦で公立出身なので中学受験は一切検討しませんでした。ちなみに日比谷の希望は現時点でのものなのでどうなるか分かりません(笑)。
中学受験は保護者の勉強のサポートが大変
司会:3人とも違う塾ですが、その塾を選ばれた理由は?
Aさん:もともと中学受験のために他の中学受験塾に通わせていたんですが、勉強のサポートが大変で。息子じゃなくて私が中学受験から逃げたんです。近所の早稲アカの高校受験対策の小学生コースに友達が通っていたので、そこに入れました。中学進学後も友達と同じTクラス(特訓クラス)に入れてよかったです。中学受験生の頃は開成志望でしたが、中学入学後は「共学がいい」と言いだし、今は日比谷が第一志望ですね。
Bさん:同じ学校の子がいない環境の方が本人に向いていると思って、週末に電車に乗ってZ会に通っていました。塾での成績が同級生にバレないし、他の学校の子と仲良くできて楽しかったみたいです。親としては付属校に入ってくれたらと思いましたが、本人が日比谷に行きたいと言いだした感じですね。中学生の女子なんて親のいうこと無視なので、好きにさせました。
Cさん:うちは夫が都立出身なんですよ。夫の感覚だと中学3年から塾に通うのが普通だったそうなんですが、今はそうじゃないんですよね。それで地元の個人塾とSAPIXを見に行って、本人が「塾って感じじゃないのがいい」といってSAPIXを選びました。
学習面での面倒見の良さが日比谷高校の魅力
司会:日比谷高校は人気があがっていますが、何がそんなに魅力的だと感じますか?
Bさん:うちの娘の場合、ブランド力に惹かれた感じですね。Z会は大学受験コースも同じ校舎内にあって、日比谷の生徒も多く通っていて、背中に大きく"日比谷"って書いてあるコートを着ている子たちを見て、「かっこいい!私も着たい!」って憧れたみたいで(笑)。日比谷の名前自体がすごい牽引力を持っているようです。
Aさん:私の周りの熱心な家庭でも、高校受験にシフトしているケースが増えていますよ。桜蔭出身のママ友がいて、娘を母校に入れるのかと思ったら高校受験をさせるといっていて驚きました。その子はずっと公文をやっていて、小学6年から高校受験対策の塾に通わせています。口には出さないけれど日比谷狙いだと思います。
Cさん:うちの場合、私の意向ですね。都立西は自由な校風で、日比谷は学習面での面倒見の良さが魅力です。自由な学校だとうちの子は確実に遊び呆けてしまいそう。
Bさん:入学させてみるとちょっと面倒見が良すぎるかなという気も。少なくともうちの子には勉強が大変すぎました。日比谷の生徒の学習フォローを売りにする個別指導塾もありますよ。
Aさん:日比谷の子も鉄緑会に通っているって聞きますが。
Bさん:一部には鉄緑会に通う子もいるでしょう。そういう子たちはたぶん、学校の勉強は放置しているんでしょうね。両方をこなすのは無理だと思います。鉄緑会以外でも塾に通っている子は多いですが、うちは学校の勉強を優先して、家庭教師をつけています。
日比谷を狙うなら全教科で高い内申点が必要
司会:都立トップ校ともなると内申点が高くないと受験すらできないというイメージですが。
Aさん:日比谷を狙う子って、評定平均がほぼ45、つまりオール5が当たり前みたいなイメージで。うちはそこまではちょっとね。
Cさん:うちの子もオール5ではないですね(笑)。でも、地元中学に流れる伝説で、36ぐらいで受かった子がいるって聞きました。筑駒にも受かっていたそうなので、入試の当日のテストの点がそれだけ突出していたということなんでしょうけど、例外パターンですよね。
Aさん:そこまで学力が高い男子は筑駒や開成に流れますよね。都立高校で男女の定員制がなくなると男子の割合が増えるかと思ったら実際には女子も多いんですよね。女子で東大や医学部を受けたい場合、都立最難関校しか選択肢がないから。
Bさん:うちの子は体育が苦手だったので、都立入試で、実技教科の成績が内申に2倍で反映されるの、本当につらかった。結局、併願優遇(都立高校が第一志望で、私立高校を第二志望として受験する際、都立高校の不合格時に必ず入学を約束する仕組み)を受けずにいろいろな私立を一般受験したんです。中堅校の特進クラスも受験しました。
Cさん:内申点で実技2倍がなくなるって話もありますよね。
Bさん:もっと早く変えてほしかった!
難度が高い日比谷の自校作成問題への対策は?
司会:内申点に苦労されたというお話ですが、都立難関校は自校作成問題(都立高校の入試は共通問題が出るが、最難関高校は自校で作った問題も出る)が出ますよね。日比谷の自校作成問題は本当に難しいですよね。早慶付属は3教科ですが、都立は5教科。対策には苦労されたのでは?
Aさん:日比谷の自校作成問題は記述が多くて、しかも難度の高い問題です。夫が埼玉の県立浦和出身なんですけど、日比谷の自校作成問題を見て「高校入試でこんな難しい問題を出すの?!」と驚いていました。
Bさん:うちの子は早慶の対策もしながら、日比谷の自校作成問題受験の準備をしないといけなくて本当に大変でした。慶應女子の対策講座だけ別の塾で受けようってなったんですが、申し込みのタイミングに間に合わなくて、結局夏休みから個別指導に課金しました。
Aさん:早稲田アカデミーは早慶対策が強い塾なので、早慶対策をやりながら日比谷という感じかもしれません。中学1年から5教科全部受講しなさいとはいわれていましたが、部活もあるから全部は無理で、上手く逃げています(笑)。
Cさん:SAPIXと日比谷は実は相性がいいように思います。やみくもな詰め込み学習ではなく、考える力を養うメソッドなので。
Bさん:Z会の授業もそんな感じでした。日比谷の入試は思考力を求めるので、詰め込みだけでは突破できません。一人ひとりを見てくれてよかったです。
司会:みなさん、塾に満足されているようでよかったです。合格に向けて頑張ってください。
日比谷高校を目指すママの座談会を終えて
高校無償化で、中堅層は私立高校を志望する例が増えてきたが、上位層では都立高校の人気は衰えない。学費が安く、学習面でも面倒見のよさが魅力なのだと分かる。一方で、都立の場合、内申点も評価され、最難関校の場合、自校作成問題という難問も出題される。憧れの都立日比谷を目指すなら入念な対策が必要であり、覚悟も必要なことが分かる。
※プライバシー保護のため、設定やエピソードを一部アレンジしています。

