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プレイングマネジャーの戦略ノート術
【第6回】 2016年10月26日
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田島弓子 [ブラマンテ株式会社代表取締役]

なぜマイクロソフトは、
世界中の社員を集めて総会をするのか?

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世界的なIT企業と聞くと、電話会議やチャットやメール、
グループウェアなどを駆使して、
さぞ効率的に仕事を行っていることと思うでしょう。
しかし、早くから業務のデジタル化が進んでいる企業でも、
世界中の社員を全員集めて行う重要な「行事」があるのです。
その理由とは?

グローバル企業で年一回、全世界の社員が集まるイベントとは?
(写真はイメージです)Photo:milatas-Fotolia.com

スティーブ・バルマーがステージで
I love this company!

 私が勤務していたマイクロソフト(現・日本マイクロソフト)は、早い時期から業務のデジタル化が進んだ会社でしたが、グローバル企業だけにデジタルとアナログを巧みに使い分けていました。

 世界各国にブランチ(支社)がありますが、顔を合わせる機会は少なく、多くのやりとりや情報共有はウェブやメールで行わざるをえません。だからこそ、Face to Faceの重要性を理解していたように思います。

 例えば、私が在籍していた当時、年に一度の社員総会には世界中から社員が集結していました。全世界の社員が総会のためだけに集まるのです。そこでの目的は、集まった社員と会社全体の目標と目的をFace to Faceで共有し、一体感を生み出すことにあったと理解しています。

 ドームのような会場を貸し切り、当時CEOだったスティーブ・バルマーがステージに登場し、檻の中の熊みたいに(失礼!)グルグル走り回りながら汗だくでスピーチ、「I love this company!」と連呼するのが定番でした。まるで「ライブ」です。

 しかし、場内は熱気に包まれ、そこに世界中から集まった社員が「ウォーッ!」と応える。さらに各部門のエグゼクティブがよく練られたプレゼンを繰り広げ、現在進行中の新製品や新技術を披露します。最終日は大パーティー。有名なアーティストを招いてミニコンサートをする、3日がかりの一大イベントでした。

 全世界から社員を集結させるのには相当な費用がかかっていると思いますが、それに十分見合う効果があるから行っているのでしょう。

 グローバル企業では、言語も価値観も商習慣も違う社員が世界中で働いているので、顔を合わせないデジタル・コミュニケーションだけではどうしても「心を合わせる」といったことは難しくなります。

 したがって、組織のビジョンやミッション、それを達成するために社員は何を期待されているのか、そして自分たちの成果が全世界の成果にどう関わっているかを全員に腹落ちさせるには、やはり「ライブ」で「熱」を伝えることは大きな意味を持つのです。

 いわば「雲の上の人」であるスティーブ・バルマー氏でしたが、私はステージ上を汗だくで駆け回る彼の姿から、いろいろと学んだ気がしています。

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田島弓子 [ブラマンテ株式会社代表取締役]

成蹊大学文学部卒。日本人材マネジメント協会会員。IT業界専門の展示会主催会社などにてマーケティングマネジャーを務めた後、1999年にマイクロソフト日本法人に転職。約8年間の在籍中、Windows 2000、Windows XP、Windows VistaなどWindowsの営業およびマーケティングに一貫して従事。当時、営業・マーケティング部門では数少ない女性の営業部長を務める。在籍中、個人および自身が部長を務めた営業グループでプレジデント・アワードを2回受賞。 2007年キャリアおよびコミュニケーション支援に関する事業を行うブラマンテ株式会社を設立。キャリアアドバイザーとして「若年層向け働き方論」「中間管理職向けビジネス・コミュニケーション」「女性活躍支援」の3テーマに特化し、社員研修、講演、公開セミナー、大学講義、執筆などの活動を行っている。日本生産性本部内「ワーキングウーマンパワーアップ会議」が主催する「エンパワーメント大賞(現 女性活躍パワーアップ大賞)」の立ち上げ時、推進委員を務めた。 著書に『プレイングマネジャーの教科書』『女子社員マネジメントの教科書』(ダイヤモンド社)、『ワークライフ“アン”バランスの仕事力』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『働く女性 28歳からの仕事のルール』(すばる舎)、『「頑張ってるのに報われない」と思ったら読む本』(WAVE出版)がある。


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