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トンデモ人事部が会社を壊す

日ハム大谷の二刀流をビジネスマンこそ見習うべき理由

山口 博
【第56回】 2016年11月1日
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大谷選手のリアル二刀流の
行き着く先を見たいと思わないか

 北海道日本ハムファイターズ大谷翔平選手の“二刀流”に、今シーズンはさらに磨きがかかった。規定投球回数、規定打席数に及ばなかったとはいえ、投手として21試合登板で10勝4敗、打者として104試合出場で打率3割2分2厘、22本塁打、67打点は、一流投手、一流打者2人分の実績を1人で挙げているようなものだ。

二刀流はどっちつかず―― 一見もっともな批判だが、異なるジャンルの能力を磨くことは、実はビジネスパーソンには非常に有効だ。大谷翔平を見習って、大いにリアル二刀流を実現してもらいたい

 大谷選手が喝采を浴びるのは、実績もさることながら、「エースで4番」という少年の夢を体現しているからに違いない。

 通常、エースで4番の夢は、成長につれて断念させられるものだ。「一流を極めるためには、投手か打者かどちらかに専念すべきだ」「体のつくり方や育成の仕方が全く異なるから1本に絞るべきだ」「チーム力を極大化するために1人2役は不要だ」…。専門家を育成し、組織力で勝負するというプロ野球のセオリーに照らし合わせると、二刀流は異端なのだ。

 事実、これほど実績を上げている大谷選手に対してさえ、投手に専念すべきだという論調は依然強い。「これまでの歴史を塗り替える超一流の実績を、投手としてあげるに違いない」という、これまで見ぬ世界を見せてほしいという願いから発する見解がある一方で、「二刀流を続けられるほど、プロの世界は甘くない。少しでも早くどちらに専念すべき」という保守的な見方もある。「故障の危険を回避したいメジャーでは、二刀流としての契約に踏み切る可能性は低い」という報道も出ている。一方、二刀流を支持する論調は、今のところ見られない。

 読者のみなさんは、大谷選手の二刀流が行き着く先を見てみたいと思わないだろうか。想像もできないような新しいプロ野球選手のモデルを大谷選手が示してくれる、そんな期待に蓋をすることが、私にはどうしてもできない。それは、今日のビジネスパーソンにも二刀流が必要だと強く思うからなのだ。

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山口 博

やまぐち・ひろし/慶應義塾大学法学部政治学科卒(サンパウロ大学法学部留学)、長野県上田市出身。国内大手保険会社課長、外資系金融保険会社トレーニング・シニア・マネジャー、外資系IT人材開発部長、外資系企業数社の人事部長、人事本部長歴任後、現在、コンサルティング会社のディレクター。横浜国立大学大学院非常勤講師(2013年)、日本ナレッジ・マネジメント学会会員。近著に『チームを動かすファシリテーションのドリル』(扶桑社、2016年3月)がある。

 


トンデモ人事部が会社を壊す

サラリーマンの会社人生のカギを握る人事部。しかし近年、人事部軽視の風潮が広まった結果、トンデモ人事部が続々と誕生している。あっと驚く事例をひもときながら、トンデモ人事部の特徴や、経営陣がすべき対処法などを探っていく。

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