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トヨタとソフトバンクで鍛えた「0」から「1」を生み出す思考法・ゼロイチ
【第25回】 2016年11月26日
著者・コラム紹介バックナンバー
林要 [GROOVE X代表取締役]

茂木健一郎×林要 特別対談(下)
何も考えずにランニングすれば、
「脳」が冴えわたる!

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自身のランニング体験について綴った『走り方で脳が変わる!』を出版した茂木健一郎さんと、感情認識ロボットPepperの元開発リーダーで、現在はGROOVE Xという会社を立ち上げて新たなロボットを作っている林要さんの対談。最終回は、『走り方で脳が変わる!』で紹介されている、脳が何も考えていないときに働く回路「デフォルト・モード・ネットワーク」などの話から、無意識を鍛えるにはどうすればいいかという話題へ。そして、いまだ謎に包まれている、林さんが現在開発しているロボットの実態に、茂木さんが迫る。(構成:崎谷実穂、写真:榊智朗)

頭の中のイメージで、自分の体は決まる

茂木 林さんはランニングする人ですか?

『走り方で脳が変わる』を読んでから、走ろうと思ってはいるんですけど時間がなくて……。トヨタに勤めていた時は、社内でも走っている人がたくさんいました。この本にあるように、走っている人のほうがクリエイティビティを発揮しているかどうかはよくわかりませんでしたが(笑)。ただ、村上春樹さんがランニングをされるというのは、とても納得しました。

茂木 どういうところからですか?

 脳を使った時は、体も動かさないとバランスがとれなくて、夜眠れないんですよね。本にもあるように体を動かすことで頭の疲れというか、ストレスが軽減される感じがあるんです。Pepperの開発責任者だった時はプレッシャーがすごかったので、頻繁に筋力トレーニングをしていました。あと、茂木さんが40歳になったのをきっかけに、つくばマラソンに挑戦されたというのはすごく共感します。私も43歳になって、そろそろ運動を定期的にやらないとまずいなと思ってるんです。

茂木 40歳になったときに、グライダーが滑空するみたいに、ここからはもう体力が落ちるばかりだと思ったんですよ。だから、その落ちる角度を少しでも緩やかにしないと、と思ってフルマラソンに挑戦したんです。あと、最近体を友人が体を鍛え始めたらしいのですが、そのきっかけがおもしろくて(笑)。服を脱いで鏡を見たら、自分の体がおじいちゃんみたいだったんだそうです。

 わあ、それはつらい(笑)。『走り方で脳が変わる!』にもありましたが、脳内に自分の体のモデルってありますよね。それに合わせて、動きの俊敏さなどが決まってくる。自分の頭の中のモデルに、外側を合わせようとするから、自分の体のイメージが「おじいちゃん」になってしまったら、そのままずるずる衰えてしまいそう。

茂木 嫌ですよね、自分のイメージと違う体になっていたら。だから、年をとっても運動は絶対した方がいい。

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林要(はやし・かなめ) [GROOVE X代表取締役]

林 要(はやし・かなめ) 1973 年愛知県生まれ。東京都立科学技術大学(現・首都大学東京)に進学し、航空部で「ものづくり」と「空を飛ぶこと」に魅せられる。当時、躍進めざましいソフトバンクの採用試験を受けるも不採用。 東京都立科学技術大学大学院修士課程修了後トヨタに入社し、同社初のスーパーカー「レクサスLFA」の開発プロジェクトを経て、トヨタF1 の開発スタッフに抜擢され渡欧。「ゼロイチ」のアイデアでチームの入賞に貢献する。帰国後、トヨタ本社で量販車開発のマネジメントを担当した際に、社内の多様な部門間の調整をしながら、プロジェクトを前に進めるリーダーシップの重要性を痛感。そのころスタートした孫正義氏の後継者育成機関である「ソフトバンクアカデミア」に参加し、孫氏自身からリーダーシップをたたき込まれる。 その後、孫氏の「人と心を通わせる人型ロボットを普及させる」という強い信念に共感。2012 年、人型ロボットの市販化というゼロイチに挑戦すべくソフトバンクに入社、開発リーダーとして活躍。開発したPepper は、2015 年6 月に一般発売されると毎月1000 台が即完売する人気を博し、ロボットブームの発端となった。 同年9 月、独立のためにソフトバンクを退社。同年11 月にロボット・ベンチャー「GROOVE X」を設立。新世代の家庭向けロボットを実現するため、新たなゼロイチへの挑戦を開始した。


トヨタとソフトバンクで鍛えた「0」から「1」を生み出す思考法・ゼロイチ

「0」から 「1」を生み出す力を日本企業は失っているのではないか? そんな指摘が盛んにされています。一方、多くのビジネスパーソンが、「ゼロイチを実現したい が、どうしたらいいのか?」と悩んでいらっしゃいます。そこで、トヨタで数々のゼロイチにかかわった後、孫正義氏から誘われて「Pepper」の開発リー ダーを務めた林要さんに、『ゼロイチ』という書籍をまとめていただきました。その一部をご紹介しながら、「会社のなかで“新しいコト”を実現するために意 識すべきエッセンス」を考えてまいります。

「トヨタとソフトバンクで鍛えた「0」から「1」を生み出す思考法・ゼロイチ」

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