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ヒラリーに投票したトランプホテルの清掃係も!米国民の胸の内

長野美穂
2016年11月11日
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トランプ氏の勝利に歓喜する支援者たち Photo:AP/AFLO

激戦を制して米国の新大統領に選ばれたドナルド・トランプ。その結果に世界が驚きに包まれた。なぜ米国民はトランプを選んだのか。背景には、報道されなかったサイレントマジョリティの投票行動もあった。現地で彼らの本音を聞く。(取材・文・撮影/ジャーナリスト 長野美穂)

ヒラリー陣営の阿鼻叫喚
「米国民であることを恥じる」

 「ファック・ユー!」

 ラスベガス在住のメアリー・ダンガン(61歳)は、ドナルド・トランプが壇上で勝利スピーチを始めた瞬間、そう叫んだ。そして、巨大なスクリーンに映ったトランプの顔に向かい、思い切り中指を突き立てた。

 「ひどい言葉でごめんなさい。でも、こんな悪夢、絶対に我慢できない」

トランプが勝利スピーチをし出した瞬間、このジェスチャーをしたメアリー(写真上)。ヒラリー陣営のボランティア、メアリーとカーラ(写真下)

 ヒラリー・クリントンを大統領にするために、彼女はこの1年間、激戦地のネバダ州ラスベガス近郊の家々のドアをノックし、ヒラリー支援のフェイスブックページを立ち上げ、投票を呼びかけてきた。

 その甲斐あってか、ネバダ州では接戦の末、僅差でヒラリーが勝利を収めた。彼女を含め、ネバダ民主党のヒラリー陣営は、ヒラリーの当選を信じ、ホテルの宴会場で喜びの歓声を上げた。

 だが、16人の選挙人団を抱えるミシガンではヒラリーが劣勢。さらに選挙人団10人のウィスコンシンの結果もなかなか出ない。そしてついに「トランプ当選」のテロップが画面に流れた。

 「いま、生まれて初めて、自分がアメリカ国民であることを恥じている。空軍の兵士として、長年この国に命を捧げてきたのに、よりによってこの男が大統領になるなんて、情けなくて言葉が出ない」

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長野美穂(ながの・みほ)/東京の出版社で雑誌編集記者として働いた後、渡米。ミシガン州の地元米新聞社でインターン記者として働き、中絶問題の記事でミシガン・プレス・アソシエーションのフィーチャー記事賞を受賞した。その後独立し、ネイティブ・アメリカンの取材などに没頭。ボストン大学大学院を経て、イリノイ州のノースウェスタン大大学院でジャーナリズムを専攻。カリフォルニア州ロサンゼルスの米新聞社での記者を務め、フリーランスジャーナリストとして活動している


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