ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

叱ってもへこまないのになぜ辞める?
ゆとり社員が厳しい先輩に抱く本当の不満

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]
【第36回】 2011年1月17日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 あなたは後輩社員を厳しく叱って育てるタイプですか。それとも、やさしく接して育てるタイプですか。最近は、叱ると「ポキリ」と折れてしまう若手社員が少なくないため、「やさしく接することが正しい育成法」とされる傾向があります。

 しかし、それは必ずしも正解とは限りません。なぜなら、実は「叱る・叱らない」以外に後輩社員を育成するうえで、もっと重視すべき接し方のポイントがあるからです。それに気がつかないと後輩社員と先輩社員の間には、修復不可能なギャップが生まれてしまいます。今回は、その修復不可能なギャップとは何かを明らかにし、後輩社員へのふさわしい接し方について考えていきましょう。

ときにお叱りは長時間のお説教に…
「叱って指導」が当たり前だった時代

 「何をやっているのだ、もっとしっかりしろ!」

 後輩社員が先輩社員から厳しく叱られる光景は、10年前ならばどの職場でもみかけることができたものです。ちなみに私が若手社員だった頃の職場(リクルート社)も、多くの後輩社員が当時の先輩社員に厳しく叱られていました。

 例えば、私自身も単純ミスをすると、怖い形相の先輩社員から「こっちにきなさい」と呼び出され、

 「何やっているのだ!やる気が無いなら会社を辞めろ」

 と、キツイお叱りを受けたことが何回もありました。

 ときにはお叱りがお説教になり、延々と時間が経過することも。仕事の注意だったはずが、性格に対する指摘にまで発展して、

 「昨日の食事で俺のビールグラスが空いていたのに気付かなかっただろう。そんな気配りができないところが仕事でも出てくるのだ」

 などと、胃に穴が開きそうなくらい小言を言われることもありました。

 このように職場で叱られる機会が多いと、自然と防衛本能が生まれるもの。

 「口答えすると怒りが爆発するから黙って聞いていよう」
 「うなずいて、真摯な態度をとっていれば、お叱りはすぐに終わる」

 と、多くの人が叱られたことに反省するより、叱られる場面から早く逃れるための処世術に長けてしまっていました。

 こうなると叱る意味は半減。それでも「後輩は叱って指導するもの」と当然のように考えられていたので、大抵の先輩社員は繰り返し叱ったものでした。叱ることが“職場のヒエラルキー”を維持する手段になっていたのかもしれませんね。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
高城幸司氏の共著「新しい管理職のルール」

時代が変ればマネジメントの手法も変わります。では、どのように「戦略」「業務管理」「部下育成」「コンプライアンス」をどうマネジメントに取り入れるのか。新しいマネジメントのルールを教える1冊。1500円(税込)

話題の記事

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

1964年生まれ。同志社大学卒業後、リクルート入社。リクルートで6年間連続トップセールスに輝き、「伝説のトップセールスマン」として社内外から注目される。そのセールス手法をまとめた『営業マンは心理学者』(PHP研究所)は、10万部を超えるベストセラーとなった。 その後、情報誌『アントレ』の立ち上げに関わり、事業部長、編集長、転職事業の事業部長などを歴任。2005年、リクルート退社。人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業。企業の人事評価制度の構築・人材育成・人材紹介などの事業を展開している。そのなかで、数多くの会社の社内政治の動向や、そのなかで働く管理職の本音を取材してきた。 『上司につける薬』(講談社)、『新しい管理職のルール』(ダイヤモンド社)、『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。職場での“リアルな悩み”に答える、ダイヤモンド・オンラインの連載「イマドキ職場のギャップ解消法」は、常に高PVをはじき出している。
株式会社セレブレインホームページ
高城幸司氏ブログ

 


イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

グローバル化や女性の社会進出、上司や部下とのジェネレーションギャップなど、もはや同じ価値観を持った人とだけ仕事をすることは不可能です。そんなギャップのある人たちとの上手な付き合い方・対処法を紹介します。

「イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司」

⇒バックナンバー一覧