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トランプを「ノーマライズ」してはならない

【特別寄稿】米国在住ジャーナリスト・瀧口範子

瀧口範子 [ジャーナリスト]
2016年11月16日
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トランプ次期大統領が選挙運動中に残してきた数々の発言、態度を忘れてはいけない Photo by Keiko Hitomi

「ノーマル」とは
相対的な危うい指標

 「トランプを、決してノーマライズしてはならない」

 今、一部の人々から出たこの声が広まっている。

 「ノーマライズする」、あるいは「ノーマライゼーション」は、通常は疎外されてきた人を受け入れるといった意味合いで使われる。たとえば、身体障害者を社会が普通の人として認識するといったような場合に使われ、いいこととして捉えられる表現だ。

 だが、トランプ氏に関しては違う。火急の問題であり、われわれへの警鐘として使われているのだ。

 第45代アメリカ大統領にドナルド・トランプ氏が就任することが決定して約1週間。大きなショックを経て、今アメリカで見られるのは、「新しい大統領にチャンスを与えよう」、「新しい大統領を成功させよう」という意見だ。

 メディアも、ホワイトハウスの閣僚選びを始めたトランプ氏のニュースを刻々と伝えているが、それはまた1人の新たな大統領がホワイトハウスへ移行するのだ、というごくノーマルなニュースに収まりかけている。

 しかし、ノーマライズしてはならないと訴える人々は、トランプ氏は民主主義を破壊しかねない人物であり、決してノーマルではない。それを忘れてはならない、と叫んでいるのだ。

 トランプ氏については、選挙期間中からこの「ノーマライゼーション」という表現がたびたび登場していた。元共和党下院議員のニュート・ギングリッジ氏は、「トランプは保護主義者ではなく、アメリカ国粋主義者だ」と指摘し、彼を「ノーマルでない」と語った。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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