「何かすごいことをやる使命があるはずだ」
という「思い」を手放す


 ほかにも、こんな話をした音楽家がいました。

「神様から、天界の音楽をもらったので、CDを制作して販売しています」

 この音楽家は、「神の世界から、メッセージをもらっている」と言うのです。

 唯物論者の私は、「ニッ」と笑って聞きました。

「そのCDは、売れていますか」

「いいえ、あまり売れていません」

「だとしたら、その音楽は、神の世界の音楽ではありませんよね」

 この方は、「天上界から、すごい役割を与えられた」と思っていたようですが、天上界のメッセージを受け取っているのに「売れていない」のはおかしい気がします。

「自分には、何かすごいことをやる使命があるはずだ」と思っている人ほど、「目の前の人・こと・もの」を大事にしていないのかもしれません。

「頼まれたこと」を誠実にこなしている人に、「これをクリアしたので、次は別のことをやらせてみようかな…」と、神様だったら思うのではないでしょうか。