三月の暦が近づいてきて東京都知事選が俄然、盛り上がりを見せてきた。
なにしろ予算総額12兆円、職員数17万人、人口800万人を超えるスーパー自治体のトップを決める日本最大の選挙だ。
しかも大阪府や愛知県のように政令指定都市を持たないことから権限そのものも強大になっている。
GDP換算でも世界のトップレベルに入るほどの「大国・東京都」、いよいよ本番に突入だ。
4年ごとになるが、筆者は都知事選について毎回「週刊文春」でレポートを発表している。今回で3回目。鳩山邦夫秘書として戦った99年を含めると4回目の都知事選となる。
きょう発売の「週刊文春」が第二弾になるのだが、その校了直前、次のようなニュースが飛び込んできた。
長く都政を見ている者には
「合点の行く話」
〈東京都の石原慎太郎知事(78)が、4月の都知事選に出馬しないことが22日、分かった。長男で自民党の石原伸晃都連会長らが支援者らに伝えた。石原知事 らは後継候補として、神奈川県の松沢成文知事の擁立を進めている。自民党都連は石原知事への出馬要請に向け準備を進めていたが、戦略の練り直しを迫られている。候補者選びに難航する民主党へも影響しそうだ〉(産経新聞ウェブ版2011.2.22 16:02)
隣県の松沢神奈川県知事が石原都政の後継?
きっと読者の多くはそう思い、このニュースがいかにも唐突に感じられるだろう。
だが、12年間都政を見ている者からすれば、そうでもない。「ああ、なるほど」と合点の行く話なのである。