「自らに刺激を与えるには、仕事を変えることが必要である。この必要性は、人がますます長生きをするようになり、ますます長く活動できるようになるにつれて大きくなる。仕事を変えるといっても、かけ離れたところに移る必要はない」(ドラッカー名著集(4)『非営利組織の経営』)
ドラッカーは、「日常化した毎日が心地よくなったときこそ、違ったことを行なうよう、自らを駆り立てよ」という。しかし、たいていの人が、余裕で仕事をこなせるようになったことをよしとし、自己満足に陥る。その結果、ある日突然、燃え尽きる。
しかも、気づかぬうちに、燃え尽きてしまう。たいていの場合、この「燃え尽きる」とは、仕事に飽きただけのことである。たいしたことでもないもののために、毎朝出勤しなければならないことほど、疲れを覚えることはない。
喜びは、仕事とその成果の中になければならない。ドラッカーは、「石臼に向かいながらも、丘の上を見なければならない」という。目線を上げる必要がある。
活躍すべき年月は、じつはまだ20年残っている。いや、30年かもしれない。問題は、その20年、30年をどうしたいかである。それを決めるのは、自分自身である。
「自らの得るべきところを知るのは、自らである。自らに高い要求を課すのも、自らである。飽きることを自らに許さないよう予防策を講ずるのも、自らである。仕事を心躍るものにするのも、自らである」(『非営利組織の経営』)