そこで、活動の第一歩としては「覚悟」を持って期限内に決めることをお勧めします。つまり、学生の場合は、就活スケジュールを見ながら、いつまでにどんな行動を起こすのかを決めること、一方、第二新卒の場合は、いつまでに就職をするのかをはっきりと決めることが、それぞれ重要です。

 冒頭の私の返答は、「覚悟」を持っているかどうかを確認する際に使う最初の一言です。

 就職できない理由の一つが、ご自身の覚悟ができていないために、行動しないのを正当化することです。例えば、インターネット上に公開されている適性検査や適職診断の作業をしている間は、次の段階に進まなくてもいいという気持ちになり、それ以上の行動をしなくなります。

 適性検査や適職診断は提供サービスへの登録が必要であるものの、今やインターネットでも無料で簡単に受けることができます(中には有料で受ける適職診断や遺伝子特性及び傾向判別テスト等もある)。しかし、カギとなるのは、それらの結果が自分にとって良くても悪くても、それをベースにご自身がどう行動するかです。

 この段階における就職支援の対応は、まず本人が覚悟を持ち、期限内に決めることについて本人と約束することです。「何に向いているのか」について家族や周囲と一緒に悩んでいても、時間だけが過ぎていきます。「期限目標を守る」という約束を交わすことができるのは、就職支援者だけです。

「自分に向いている仕事=自分がやりたい仕事」
であるとは限らない

「自分に向いている仕事」に固執しすぎてはいけない理由は他にもあります。例えば、周りから見るとあの人は絵やパソコンが得意で、デザインの仕事が向いていると思うのに、本人は違う仕事がしたいといったケースです。

 つまり、必ずしも「自分に向いている仕事=自分がやりたい仕事」とは言えないのです。適職診断の結果、○○の職業に合うと客観的に判断されたとしても、自分にとって合わないと感じれば、ギャップが生じます。特に大手企業のように、総合職採用となった場合、配属先が分からないことはもちろん、将来、部署異動だけでなく、転勤の可能性もあります。

 ですから、「自分に向いている仕事を探す」にあたって、受け身の姿勢になるのではなく、視野を広げるうえで、「自分の能力をどう活かすか」という発想が必要になります。ここで適性検査や適職診断をした場合には、その結果と照らし合わせてみるのもお勧めです。

 例えば、適職診断で「分析力を活かした職業」という結果が出たとします。この結果を鵜呑みにして、そのまま研究者や分析官の仕事に固執する必要はありません。営業職でも事務職でも生産管理でも、それぞれの仕事の中で、分析の面を活かせないかと考えてみることです。もちろん、実際に社会に出てから工夫を重ねていけばいいので、今の段階で適性検査や適職診断は参考程度にとどめておいたほうがいいでしょう。