じつは“偶然”こそが
就活成功の秘訣!?
自分の一生を決めることになる就職活動だけに、きちんと計画を立て、自分を知りつつステップを踏んで、ゴールを目指さねばならない――特にきまじめな人は、計画的であることを重視するあまり、偶然の出会いを軽視する傾向があるのではないでしょうか。
友達に誘われて偶然、会社説明会に行った。街中で偶然に社会人になった先輩に出逢った。大学で偶然、企業の情報を見つけた。じつは、その偶然こそが就活成功の秘訣といったら驚くかも知れません。しかし、あなたの人生は偶然に左右されて当たり前なのです。
あなたが今の大学を選んだのは偶然ではないですか。あなたの親がいまの職業に就いたいきさつは偶然ではありませんか。かけがえのない友達や尊敬する人との出会いは、今、熱中している趣味や専攻する学問分野を知ったのは、第一志望にしている会社を知ったきっかけは……。
日本経済新聞の最終面に毎回掲載されている「私の履歴書」は何十年も続いている名物コラムですが、これは功成り名を遂げた人たちの自叙伝で、就活生のみなさんにも学ぶところが多いお薦めの読み物です。今月は元プロボクサーにして独学で世界が注目する建築家にまでなった安藤忠雄氏が波瀾万丈の人生を語っていますが、「私の履歴書」に登場する人、だれにとっても人生を左右する運や偶然がどれだけ多いか、運命の出会い、天が与えた救いがその人をつくりあげてきたのかが読ませどころです。まさしく人生とは偶然のドラマに他なりません。
逆の聞き方をするならば、中学生の時に立てた人生のプランを、そのまま実行できていますか。まずそんな人はいないでしょう。人生の決定的な分岐点においては、間違いなく何らかの偶然が関わっているはずです。