ストロンチウムの特徴はセシウムに比べて非常に半減期が長いうえ、「食品や水を介して体内に取り込みやすく」、「水に溶けやすいため雨や海流によって広範に運ばれやすい」

 たとえ少量であっても体内被曝をすれば骨のガンや白血病、あるいは別の病気の元となり、生物学的な毒性が極めて高い放射性物質である。

政府・首都圏自治体は
調査も対策もなし

 日本政府および東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、群馬県の首都圏を中心とする各都道府県は、5月16日現在、大気中の塵や雨水、水道水に含まれる放射性物質「ストロンチウム90」を一切測定していない。

 その事由として、文部科学省は「測定に熟練の技術と時間を要すること」「おおよそセシウムの1000分の1の存在割合が適用できること」、都道府県は「ベータ線は到達距離が短い」「測定機器がない」「人員が足りない」と答える。

 政府・各都道府県は、これからの梅雨で降水と放射線量の増加が見込まれることについて、現在の放射線量の数値以外に、何ら対策を立てていない。

 要するに日本政府は何の対策も立てていないどころか、ストロンチウムに対しては調査すらしようとしていないのである。よって、そこを当てにするは時間の無駄だ。実際、だからこそ、この数週間、筆者は、海産物取材のため、沿岸域の漁港を訪ね歩いてきたのだ。

 ところが、一人の政治家の出現によって、すこしばかり事態に変化がみられるようになってきた。