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山崎元のマネー経済の歩き方

バリュー型とグロース型

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第179回】 2011年5月30日
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 あなたはバリュー型ですか、グロース型ですか?──ファンドマネジャーに尋ねると、長時間に及ぶ熱弁を聞くことになるだろう。

 バリュー型、グロース型とは、株式運用の代表的な運用スタイル名で、日本語を当てると前者は「割安株投資」、後者は「成長株投資」となる。

 バリュー型の運用は、株式の本来の価値よりも安いと判断する銘柄にウエートをかけることで、市場平均を上回る収益率を上げようとするアプローチだ。PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、あるいは、ファンドマネジャー独自の株価評価尺度を使って、相対的に割安な銘柄を見つけようとすることが多い。

 他方、グロース型は、利益の成長率が高い銘柄に重点的に投資して、利益成長に伴う株価の上昇で収益を上げようとする。個々の企業やビジネス分野の調査がベースになる。このアプローチは、うまくいっているときには、運用者が先見性を発揮しているように見えるので、顧客受けがいい。

 どちらの運用スタイルでも、運用者は市場平均に勝る運用パフォーマンスを上げようとするが、目的を達成するためには、バリュー型では「他の市場参加者よりも正確に株式の価値を評価する」ことができなければならない。グロース型では「他の市場参加者に先んじて企業の利益成長の可能性を見出す」ことができなければならない。「他の市場参加者」を出し抜かなければならないことは共通だ。

 バリューとグロースは、運用の考え方であり、銘柄の属性そのものではない。この点は、はっきりさせておくほうがいいと思うが、運用業界では「バリュー銘柄」「グロース銘柄」のように銘柄の属性として二つの概念を使う場合もある。よくあるアプローチは、PBRが低い銘柄をバリュー銘柄、高い銘柄をグロース銘柄とするもので、この基準で上場銘柄を時価総額において2分割した「バリューインデックス」「グロースインデックス」といった株価指数が作られている。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。

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