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田村耕太郎の「坂の上に雲はない!」

日本人は本当に強いリーダーを求めているのか?
――「ジャパン・アズ・ナンバーワン」著者の
エズラ・ヴォーゲル教授に聞く

田村耕太郎
【第20回】 2011年6月10日
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日本への関心急降下

 昨今の日本政治を世界がどう見ているのか?海外にいる我々に日本国内からよく投げかけられる質問だ。

 私の実感は「誰も何とも思っていない」というものだ。これには二つの意味がある。一つはよく言われている通り、日本への関心が風前の灯なのだ。二つ目は世界で大きな変化がたくさん起きている。欧州そしてアメリカ経済財政問題、リビア、イスラエルに中心が移りつつある中東情勢。史上最も緊密に連携する世界経済にインパクトを与えるイベントが次々起こっている。残念ながら、日本の震災情報もほとんど海外メディアに載らなくなっている。

 日本の政治をフォローしているのは日本専門家と言われる人たちくらいだが、その数も急減している。「日本政治専門」で雇用してくれる大学や研究機関はほとんどない。一方、中国や韓国は、経済や政治や外交の問題で日本よりアメリカで注目を集めており、それに加えて、国家が大学や研究機関に寄付をして講座を作らせている。そこで中国や韓国の専門家の雇用が生まれている。日本は政府も企業もそのような支援を減らす一方で、日本専門家はますます肩身が狭くなっている。

 首相がコロコロ変わり、不信任案で与党が分裂寸前になりながら直前の不可思議な首相の表明で事態が収束したようなしないような、今の複雑な日本政治を正確に論評できる人は海外には非常に少ない。

ジャパン・アズ・ナンバーワン

 ということで、数少ない日本専門家の代表的存在である、ハーバードで私が師と仰ぐエズラ・ヴォーゲル教授に聞いてみた。ヴォーゲル先生は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」というベストセラーの執筆者としても高名である。ハーバード、いやアメリカでも数少ない日本の応援団である。ヴォーゲル先生の結論は、問題はリーダー育成とそれを登用する仕組みにあるということだ。

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田村耕太郎

エール大学、ハーバード大学元研究員。
世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク、ランド研究所にて唯一の日本人研究員を務めた。新日本海新聞社相談役。前大阪日日新聞代表取締役社長。国立シンガポール大学公共政策大学院元研究員。
‘02年から‘10年まで2期参議院議員を務める。その間、内閣府大臣政務官(経済財政・金融・地方分権・再チャレンジ各担当)、参議院国土交通委員長を歴任。
著書には『君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?』『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』などがある。

 

 


田村耕太郎の「坂の上に雲はない!」

欧米だ、シンガポールだ、韓国だ、中国だ、そんなことを言っても、キャッチアップのモデルはもはや世界に存在しない。日本は日本の現状に合わせて自らをモデルチェンジするしかない。坂の上にもはや雲はない!

「田村耕太郎の「坂の上に雲はない!」」

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