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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

アイデアを判断するな
トップはそれを具体的な仕事の提案に転換させよ

上田惇生
【第246回】 2011年6月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
ダイヤモンド社刊
2520円(税込)

 「イノベーションとは、姿勢であり行動である。特にそれは、トップマネジメントの姿勢であり行動である」(ドラッカー名著集(7)『断絶の時代』)

 イノベーションを行なう組織では、継続学習の空気を生み出し、それを維持する。決して、ゴールに達したと考えることは許さない。学習を継続すべきプロセスとする。もちろん、そのためには、トップマネジメントの行動が変わらなければならない。

 既存の事業をマネジメントするだけの組織では、判断がトップの主たる仕事となるが、イノベーションを行なう組織では、アイデアの奨励が主たる仕事となる。トップの仕事は、アイデアを具体的な仕事の提案に転換させることになる。トップたる者は、部下の声に耳を傾け、元気づけなければならない。想像を理解に、直観をビジョンに、意欲を結果に転換するために、自ら働かなければならない。

 ところが、今日の経営者たちの多くは、アイデアを判断しようとする。ドラッカーは、その結果、ユニリーバの掲示板の組織図に誰かが張りつけた紙の言うとおりになるという。

 「この組織図の、根から梢へアイデアは上り、ノーが下りる」

 口先だけでは、イノベーションは行なわれない。

 「判断することを仕事とするトップは、アイデアを拒否する。現実的でないとする。イノベーションを可能とするのは、生煮えのアイデアを体系立った行動に転換することを自らの仕事と考えるトップだけである」(『断絶の時代』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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