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起業人

店長時代の苦労を独自システムに生かす
ネットショップの“舞台裏”仕掛人
サバウェイ社長 川連一豊

週刊ダイヤモンド編集部
【第153回】 2011年7月7日
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サバウェイ社長 川連一豊
Photo by Yoshihisa Wada

 インターネットで買い物をするとき、必ずといっていいほど利用するのが、仮想の“買い物かご”だ。欲しい商品を選び、画面上の買い物かごに入れる。これがあることによって、思うままに欲しい商品を追加したり、要らない商品を減らしたりすることができる。こうしたシステムを革新的に発展させ、日本中のネットショップに提供しているのが、サバウェイである。

 「すべてはネットショップの店長時代の経験から生まれた」と、社長の川連一豊は振り返る。

 川連は「低反発枕の神様」と呼ばれている。サバウェイを設立したのは2004年。その前の1999年、当時在籍していた化学メーカーで、川連はウレタン素材の低反発枕を開発し、ネット上で販売していた。これが発売半年後には月商100万円を超えるヒット商品となる。川連は、当時の“低反発枕ブーム”をつくった、張本人なのだ。

 しかし、サバウェイは、低反発枕の会社でも、化学メーカーでもない。ネット上でさまざまな商品を販売するネットショップの運営コンサルティングを行う会社だ。「低反発枕の神様」がなぜ、ネットショップのコンサルティング業を立ち上げたのか。

 川連は、自らネットショップを運営していた経験から、そのバックオフィス業務がいかに大変か、身をもって実感していた。「ITの“裏方”はじつはものすごくアナログ」だと言う。店長をしていた当時、毎晩夜中の2時まで発送伝票の記入や入金の確認に追われた。仕事がはかどるだろうと、150万円で買った業務支援のシステムは、動きが遅く、顧客情報や在庫の一元管理もできず、使い物にならなかった。

 低反発枕の売り上げは、03年12月時点で月商1500万円にまで成長した。しかし、「注文が増えるのはうれしかったが、日に日に作業が追いつかなくなっていった」。せっかく商品を買ってくれたお客様へのフォローアップどころか、新しい企画を考える時間さえない。

 裏方業務を効率よく処理し、ネットショップの店長の負担を軽減できるシステムがあれば、「ネット上でもしっかりと接客ができるのに」。川連が起業したのは、こんな思いからだった。

使い勝手の悪いECを消費者目線のECに変え
店長の心をつかむ

 しかし、起業直後のシステム開発においては、川連に賛同してくれるエンジニアはなかなかいなかった。理想が高く、「プログラマー泣かせだね」と言われ続けた。ようやく賛同を得られる会社を見つけたのは4ヵ月目で、何十件ものシステム会社を当たった後だった。

 サバウェイのサービスは、買い物かごシステムの提供から、ネットショップのデザイン、実店舗の在庫との一元管理システムまで、じつに多岐にわたっている。しかし、そこに共通しているのは、ウェブサイトを訪れる消費者にとっても、それを運営するネットショップの店長にとっても、「わかりやすく、使いやすい」ことを徹底して追求している点だ。ここに、「従来のシステム屋の作るEコマース(EC)から、消費者目線のECに変える」という、川連のネットショップ運営の信念がある。

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