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年上の部下とうまくつきあう職場のルール
【第3回】 2011年7月13日
著者・コラム紹介バックナンバー
前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

褒めたのに「言葉に真心がない」と言われて鬱。
年上の部下をヘタに褒めてはいけない!?

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部下を褒めて伸ばすのは上司の役割。でも、相手が年上部下となると少々勝手が違ってくる。下手な褒め方をすると、「上から目線だ」「何か他に意図があるのか?」と逆に関係がおかしくなることも。連載第3回は、年上部下に気持ちよく仕事をしてもらうための褒め方のルールを紹介する。

ルール1
「褒める」より「感謝する」気持ちで

 「うちの課長は38歳と若くやり手です。でも、言葉に真心がなく、上っ面だけなんです」というのは、あるメーカーで働く43歳の年上部下です。

 「時間がなくて適当につくった書類も、時間をかけて丁寧にデータを追ってつくった書類も、常に『いいですね! ありがとうございます』ですませてしまいます。私の仕事になど、まるで興味がないのでしょう。私の仕事をちゃんと見てくれる人が誰もいなくて、やりがいがありません。会社に期待されていないようで寂しくもあります」

 「こどもの褒め方」という言い方はしても、「親の褒め方」という言い方はしません。褒めるということは、相手を評価することでもあります。評価するには、相手より実力や立場が上であることが前提です。つまり、褒める行為は、目上の人が目下の人に対して行うものなのです。

 実際、年上部下を褒めるときは、「よくやった!」「努力が実ったね」などと、年下の部下に対するようにはいきません。何を言っても、「上から目線」になってしまいそうで、口をつぐんでしまうことも多いでしょう。

 しかし、人は褒められればうれしく、やる気がわいてくるものです。それは年上部下も例外ではありません。

 年上部下を褒めるコツは、「尊敬」と「感謝」の気持ちを表現することです。

×「この資料、大変参考になりました」

○「この資料、内容がよく伝わってきます。素晴らしいと思います」

 うっかり使ってしまいがちな「参考になる」というのは、自分の考えをまとめるための手がかりになるという意味。年上の人からすると、上から目線に感じ、「ほんの参考程度にしか思ってないのか」と気分を害してしまいます。

 相手の仕事への関心があることを伝えるためにも「内容がよく伝わる」と具体的なポイントをあげる、「素晴らしい」と最上級の褒め言葉で敬意を示すことが大切です。

×「さすが、○○さん! とっても感動しました」

○「○○さんにお願いしてよかったです。本当に助かりました」

 自分にあてはめて考えてほしいのですが、あまりにオーバーな感謝や褒め言葉をもらうと、かえってバカにされたような気がしませんか? 必要以上に相手をヨイショする必要はありません。感謝の気持ちとともに、「助かりました」と素直に自分の気持ちを表現するだけで、十分相手には伝わります。

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前川孝雄 [(株)FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師]

株式会社FeelWorks代表取締役、青山学院大学兼任講師。
1966年兵庫県明石市生まれ。大阪府立大学経済学部、早稲田大学ビジネススクール・マーケティング専攻卒業。株式会社リクルートで「リクナビ」「ケイコとマナブ」等の編集長を歴任後、多様な働く人の価値観に精通した知見を活かし、2008年に株式会社FeelWorks設立。コミュニケーション循環を良くすることで温かい絆を育み組織の体質を変えていく「コミュニケーション・サイクル理論」(CC理論)を構築。「絆」と「希望」作りによる人材育成というユニークなコンセプトで話題を集め、『上司力研修』『キャリアコンパス』『Feelリーダーシップ』など独自プログラム、人間味溢れる講師育成にも力を注ぎ、多くの企業で好評を博している。
その親しみやすい人柄にファンも多く、人を育て組織を活かす「上司力」提唱の第一人者として自ら年間100本超のセミナーもこなす傍ら、テレビコメンテーター、コラム連載などでも活躍中。現場視点のダイバーシティマネジメント、リーダーシップ開発、キャリア論に定評がある。
主な著書に『若手社員が化ける会議のしかけ』(青春出版社)、『女性社員のトリセツ』『上司力トレーニング』 (共にダイヤモンド社)、『勉強会に1万円払うなら、上司と3回飲みなさい』(光文社)、『はじめての上司道』(アニモ出版)、『頭痛のタネは新入社員』(新潮社)、『組織「再起動」プログラム』(ビジネス社)など多数。2011年度から青山学院大学で「キャリアデザイン特別講座」の教鞭もとる。

ブログ 「前川孝雄の“はたらく論”」 http://ameblo.jp/feelworks-maekawa/
ツイッターアカウント @feelworks

 


年上の部下とうまくつきあう職場のルール

年上の部下の扱いに悩む管理職が急増中! お世話になった先輩や、出世ラインから外れたベテラン社員が自分の部下になる……。そんな状況が当たり前になってきている今、多くの管理職が「やりづらい」「どう接したらいいのか」という悩みの声を上げている。
そんな管理職たちが抱える悩みを解消するための秘策はあるのか。年上の部下とうまくつきあっていくための職場のルールとは一体どんなものなのか。年間100本超の企業研修、セミナーをこなす大人気の人材育成コンサルティング会社代表が解説する。
 

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