由々しきことに、JAグループ京都の誤った主張を鵜呑みにしたメディアの報道も一部にはある。

 プレジデントオンラインは4月30日、本誌記事について「産地検査に一般的な『DNA検査』ではなかった」と指摘し、取材手法に「重大な疑惑」があると報じた。産地判定にどの検査が「一般的」に使われるかは農水省や新潟県に電話すればすぐに分かることだ。

 また、同メディアは同じ記事の中で、過去3年、中国産米の輸入実績がないという前提に立ち、真実としてあり得る可能性として、(1)3年前に輸入した精米が混入、(2)JAや米卸による密輸、(3)本誌の誤報——の3つだけを挙げた。だが、財務省の貿易統計によれば14〜16年にも毎年、中国から精米が日本に輸入されている。

 誤った情報発信はこれらにとどまらない。本誌は京山が農林議員らに配布した調査報告書を独自に入手した。その中にも、首を傾げざるを得ない記述がある。

 同社は当初から、「全面的に(農水省の)調査に協力しております」とアピールしていた。

 ところが、である。前述の報告書によれば、京山は3月17日、舞鶴市の支店を訪れた農水省職員に検査の説明を求め、「録音してから協力する」と応酬した。すると農水省職員が「検査せずに帰った」と誇らしげに書いてあるのだ。

 農水省は「録音されれば公表されかねない。検査の手の内が広く知られてはまずいので当日は撤収した」(同省幹部)という。

 京山による農水省への圧力はこれだけではない。3月31日には、山本有二農相と奥原正明農水省事務次官に検査結果を1週間以内に発表することを要求。対応しなければ「法的手続きを執ることがある」との文書を送っている。

 最後に、これは国会で問題になったため、その後、ホームページから削除された“幻の情報”だが、京山は当初、農水省の検査は同社が「依頼」したものだとする文書をホームページで公開していた。

 そのようにJAグループ京都は事実と異なる情報を流してきた。このような姿勢で信頼を取り戻せるのか甚だ疑問である。