ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
新聞記事から学ぶ経営の理論
【第15回】 2011年8月10日
著者・コラム紹介バックナンバー
渋井正浩 [エムエス研修企画 代表取締役]

餃子の王将と一蘭
――成功している中華の外食チェーンでありながら、
戦略は対照的。
共通点はドメイン戦略をよく理解していること。

1
nextpage

オリンピック型外食チェーンと
ワールドカップ型外食チェーン

 さまざまな競技で世界の一流選手が集い、世界一を決めるオリンピック。

 サッカーや陸上競技など、単一の競技で強さを競い合うワールドカップや世界選手権。

 どちらも同じ世界規模のスポーツイベントですが、見る側にとっては、それぞれに見る楽しみがあります。

 外食産業でも、いろいろな料理が楽しめる店と、メニューを一本に絞って提供する店などいろいろなタイプの店が存在します。

 中華チェーン店で最大規模を誇る「餃子の王将」は餃子を看板メニューにしながら、多数のメニューを取り揃え、まさに中華のオリンピックのような存在。

 一方九州福岡が地盤で、関東にも積極的に出店しているラーメンチェーン店「一蘭」はメニューを“とんこつラーメン”一本に絞り、ワールドカップのような存在です。

 2つの会社は中華の外食チェーンという同じ業界にいながら、まったく違った商品戦略、店舗戦略を取り、それぞれ独自の強みを発揮しています。今回は外食チェーン店で成功している2社の戦略的な違いを「ドメイン」理論で分析してみます。

ラーメン店に「半個室」を取り入れた
一蘭のイノベーション

 餃子の王将は店舗数が約600店、売上高も700億円近い規模を誇り、テレビなどでも頻繁に取り上げられるので、ご存じの方も多いでしょう。

 一方の一蘭は、現在の店舗数31店舗、売上高は55億円と規模は餃子の王将には及ばないながらも、ラーメン専門のチェーン店として独自の地位を築いています。一蘭の大きな特徴は2点あり、1点はメニューを基本的にとんこつラーメン一本に絞っていること。2点目は、独自の「味集中カウンター」を設置していることです。

1
nextpage
Special topics
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
外資系コンサルの資料作成術

外資系コンサルの資料作成術

森 秀明 著

定価(税込):本体1,600円+税   発行年月:2014年2月

<内容紹介>
低クオリティ、低スピードで使えない資料ばかり作っていませんか?効果的な資料を効率的に作成するスキルが身につけば、生産性が大幅にアップし、ビジネスをぐんぐん動かせるようになります。外資系コンサルティング会社で磨いた説得する資料をつくる原則とテクニックが満載。

本を購入する

DOLSpecial



underline
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、4/13~4/19)



渋井正浩 [エムエス研修企画 代表取締役]

1988年東北大学経済学部卒業、協和銀行(現りそな銀行)入社。主に本社にて法人向け融資審査を担当。2005年りそな銀行を退職し、エムエス研修企画入社。現在は主に企業向けの人事研修コンサルティング、研修コンテンツ作成を中心に活動中。
ホームページ: http://www.womanf.co.jp/
ブログ: http://ameblo.jp/sibuyanohiro/
 


新聞記事から学ぶ経営の理論

経営理論は、具体的な例とともに覚えるのがもっとも効果的。本連載では、新聞や経済誌の記事を題材にし、コトラーやポーターなどの著名な経営理論を解説します。経営理論は難しいと思っていた人でも、目から鱗です。また何気なく読んでいた記事が意味するところも、より深くわかるようになります。

「新聞記事から学ぶ経営の理論」

⇒バックナンバー一覧