党内の仲間割れにも、ミスマネジメントにも、背景には官僚とメディアの離反、そして民主党政権を失敗に導こうという“画策”があったように思う。だが、政治的な勢力を得ることに対しては特殊なまでの能力を発揮する一方で、組織をマネジメントすることがからきしダメな小沢一郎氏という独特な個性が、短期間で作り上げて、短期間で壊したのが民主党政権だった。

 筆者の思うに、安倍政権の最大の政治的資産は、有権者の間にある「民主党政権時代の悪い記憶」だ。経済政策改善の功も評価しなければならないが、「民主党が弱いから、安倍首相は選挙で勝つことができ、選挙に負けない首相だから党内では誰も逆らうことができない」という構造が、自民党の「安倍一強」と呼ばれるような状況をつい最近まで作ってきた。

 前原・民進党としては、まず、これまでの敗因分析を正確に行い、次の手を考えるべきだ。

前原民進党は今、何をすべきか

 しかし、ここのところ「安倍一強」に見えた政治状況に変化が表れてきた。森友学園、加計学園、稲田朋美前防衛大臣などの問題が起きたことに加え、これらの問題に対する処置がつたなかったことが原因だ。

 安倍首相に対する、国民の支持は目立って離れた。政治というビジネス、そして政治家という商品の難しさを改めて感じるところだが、共同通信が9月2〜3日に行った調査では、内閣支持率が44.5%、不支持率が46.1%と、不支持が多い状態になっている。今の状況で戦うのであれば、もしかしたら野党にもチャンスがあるかもしれない。

 ちなみに、前原新代表に期待するか否かの調査は、「期待する」が40.3%、「期待しない」が51.2%と、「期待しない」が上回っているが、そもそもの状況を考えると、この程度なら「御の字」だろう。

 さて、ビジネスライクに考えた時、間近に解散総選挙の可能性がある中、前原・民進党は何をすべきだろうか。簡単にまとめるなら、以下の7点だ。

(1)安倍首相への批判に争点を絞る
(2)憲法と対共産党の議論は棚上げ
(3)選挙協力は実を取る
(4)「再分配政策」重視を打ち出す
(5)金融緩和継続と消費税率引き上げ延期を確約
(6)フレッシュな顔を前面に出す
(7)仲間割れしない!