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野口悠紀雄 未曾有の大災害 日本はいかに対応すべきか

製造業の海外シフト加速!
雇用創出に残された時間はない

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第32回】 2011年9月29日
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 経済産業省の「海外現地法人の動向」(2011年4-6月期)が、9月26日に発表された。

 設備投資額実績は、ドルベースで68.7億ドルであり、前年同期比は38.7%増と、5期連続のプラスになった。

 円高が進んでいるので、円ベースで見ると伸び率は低くなる。それでも、5610億円で前年同期比は23.1%増と、同じく5期連続のプラスになった。

 国民経済計算に見る国内の民間企業設備投資は、4-6月期で、前々回見たようにマイナスの伸びを示している。これと比較すれば、国内から海外への移転が猛烈な勢いで進んでいることが分かる。

 なお、「海外現地法人の動向」では、売上高(ドルベース)の前年同期比は4.6%増、従業者数の前年同期比は2.9%増だった。設備投資の伸びは、これらより遥かに高い。つまり、これは、将来を見据えた戦略的な動きであることが分かる。

 設備投資の伸びを時系列的に見ると、【図表1】のとおりである。4-6月期の伸び率は、1-3月期と比較して減少した。これは、東日本大震災の影響で、企業の設備投資意欲が減退したためと見られる。

 しかし、7-9月期の見方(DI)は、前回調査において輸送機械がマイナス水準となっていたが、今回調査で大きくプラス水準となるなど、上方修正となった。したがって、今後海外の設備投資はさらに増えることが予想される。

地域別、業種別動向

 地域別に見るとアジアの設備投資額実績(ドルベース)は、46.5億ドル。前年同期比は38.5%増と、5期連続のプラスだ(【図表1】参照)。

 欧州が前年同期比は38.4%増となっており、かなり高い伸びであることが注目される。なお、北米は、前年同期比は24.7%増だ。

 全地域の業種別で見ると、主要4業種は、化学が同48.8%増と2期ぶりのプラスとなったほか、はん用等機械が同88.8%増、輸送機械が同66.6%増といずれも4期連続のプラスとなった。電気機械は同10.3%増と6期連続のプラスだ(【図表1】参照)。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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