しかし、セブン銀行も17年3月期の「経常利益」は、ついに前期比1.2%減とわずかながらだが減益に陥った。売上高に相当する「経常収益」も同1.3%の伸び率にとどまっている。

 もちろん、ATMが2万3000台以上になり、1台当たりの稼働率が落ちるのは当然だという指摘があるかもしれない。

 しかし、セブン銀行の事業活動における「リスク」のところに示されている「リスクの兆候」が表れてきたとも言えなくないのだ。

「将来、クレジットカードや電子マネー等、現金に代替し得る決済手段の普及が進むと、ATM利用件数が減少し、当社の業績に影響が及ぶおそれがあります」

 この一文は、セブン銀行の「事業活動リスク」に示されているものだ。まさに、今後はこのような「決済革命」が進みそうなのだ。

 これに対し、「いやいや日本人の現金信仰には根強いものがある。そんな簡単に現金が不要な世の中にはならない」と見る向きもいるだろう。

 確かに日本人のクレジットカード利用率は15~16%と低い。中国や韓国のように50%を超えているような国は極端なケースとしても、米国ではデビットカードとクレジットカード合わせて35%と現金離れが進んでおり、ネット通販市場のクレジットカード決済比率の拡大で今後は一段と現金離れが進むとみられている。

 ひるがえって日本はどうだろうか。今後2020年の東京オリンピック・パラリンピックが一つのターニングポイントになるとみられている。