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第2回で、しばしば「知識が思考の邪魔をする」ということを説明しました。しかし、だからといって知識が役に立たないわけでも、知識を得るための努力が無駄なわけでもありません。知識は思考のために利用すべきだし、大いに役にも立ちます。最終回では、知識と思考のあるべき関係を簡単に紹介します。

9・11が浮き彫りにした日米英のメディアの違い

 ちきりんが考える「知識」と「思考」の最適な関係は、「知識を思考の棚に整理する」というものです。思考の棚の中に知識を整理して入れ込むことにより、個別の知識が意味をもってつながり、全体として異なる意味が見えてくることがあります。そういった「統合された知識から出てくる新たな意味」が、「洞察」と呼ばれるものとなります。

 ここでいう「思考を格納する棚」とはどんなものなのか、例を見てみましょう。

   2001年9月11日、アメリカでいわゆる「9・11テロ」が起こったとき、私は帰宅直後につけたテレビのニュースで事件を知り、そのあとは朝まで固唾を飲んでテレビ画面を凝視していました。

 当時は年に何度も米国に出張する仕事についていたので、米国の国内線飛行機にひとりで搭乗することもしばしばありました。よく見慣れたアメリカン航空やユナイテッド航空の機体が摩天楼のビルに突撃する映像は、ショックを通り越してにわかには信じがたいものでした。

 自宅ではBBCやCNNなど海外ニュースも視聴できる環境だったので、NHKに加えこれらのニュースチャンネルを頻繁に切り替えながら報道を見ていたのですが、日付が変わって2時間ほどたったころ、NHK、BBC、そしてCNNの3局の報道スタイルが大きく異なっていることに気がつきました。

 その違いは時間がたつごとに際だち、朝の3時、4時になると同じ事件を報道しているとは思えないくらい3つの番組の構成は異なってきたのです。

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つながりすぎた世界

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ウィリアム・H・ダビドウ:著 酒井泰介:訳

定価(税込):1,890円   発行年月:2012年4月

<内容紹介>
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ちきりん

関西出身。バブル最盛期に証券会社で働く。その後、米国の大学院への留学を経て外資系企業に勤務。マネージャー職を務めたのちに早期リタイヤし、現在は「働かない生活」を謳歌中。崩壊前のソビエト連邦などを含め、これまでに約50カ国を旅している。2005年春から“おちゃらけ社会派”と称してブログ「Chikirinの日記」を開始。政治・経済からマネー・問題解決・世代論まで、幅広いテーマを独自の切り口で語り人気を博す。現在、月間150万以上のページビュー、日に2万以上のユニークユーザーを持つ、日本でもっとも多くの支持を得る個人ブロガーの1人。著書に『ゆるく考えよう』(イースト・プレス)、『自分のアタマで考えよう』(ダイヤモンド社)がある。
ブログ:http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
Twitter:@InsideCHIKIRIN


自分のアタマで考えよう

月間100万PVを誇る人気ブログ「Chikirinの日記」の筆者の、初めて書き下ろしとなる『自分のアタマで考えよう』。その読みどころを全5回(予定)の連載で紹介します。 同書で紹介されるのは、ユニークな記事を生み出す「ちきりん流」の思考のルールです。プロ野球の将来性、結論が出ない会議の秘密、就活で失敗しない方法、自殺の最大の原因、電気代の減らし方など、さまざまな社会問題や日常の疑問を題材に自分のアタマで考える力を身につけていきます。出口治明氏(ライフネット生命保険社長)、安宅和人氏(『イシューからはじめよ』著者)など、第一線の経営者・ビジネスマン・コンサルタントも絶賛する思考のワザの一端を味わってください。

「自分のアタマで考えよう」

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