
複雑な課題を前にして、思わず考えるのをやめたくなったことがある人もいるかもしれません。そんなときは、ひとまず「要素分解」してみることをお勧めします。要素分解とは何か。具体的なステップを解説します。(ギックス共同創業者 田中耕比古)
何から手を付けていいかわからないときに
やるべきこととは?
「何から手を付けていいのかわからない」というときがあります。
若手社員だけでなく、中堅社員や上位役職者であっても、同じような悩みを感じている方は非常に多いです。
そういう場合、私は「とりあえず、要素分解してみませんか」と投げかけることにしています。
要素分解というと、なんだか難しくて、とっつきにくいと感じる方がいるかもしれません。
しかし、実はとても簡単な話。要素分解とは、「物事を具体的に捉える」活動なのです。
「考える」ことから逃げない
目の前の事象を「要素に分ける」
上司やお客様に、何か依頼されたとします。そのときに
・ちょっと自分の手には負えない
・この問題は複雑すぎる
・何の話をしているのか、とっかかりさえもつかめない
と感じてしまうと、多くの人は、考えることから逃げてしまいます。
コンサル界隈では「思考停止」と呼ばれます。文字通り、「思考を止める」。つまり、考えることをやめてしまうのです。
しかし、これは何の解決にもなっていません。
例えば、「あのプロジェクトがうまく進んでいないので、なんとかしろ」という指示が飛んできたとします。
どうやら、いろいろな問題が複雑に絡み合っているようで、「これを解決したら、一発で解消するぞ」というようなシンプルな話ではありません。
そんなとき、どのようなアプローチで立ち向かうべきなのでしょうか。