1回目に続き第2回目も「外資系トップの英語勉強法」をテーマに、トップの言葉をご紹介する。英語力を鍛える鍵は“語彙力と継続”と断言するフェデックス キンコーズ・ジャパンの須原清貴氏にご登場いただく。
英語勉強法で印象的だったのは、フェデックス キンコーズ・ジャパンの須原清貴氏だ。今回、登場している外資系トップ10人の中では、最年少。45歳にして、約800人の組織のリーダーを務めている。
英語に詳しいのは当然かもしれない。住友商事、ハーバード ビジネス スクール、ボストン コンサルティング グループなどを経て、なんと前職は、英会話スクールGABAの副社長を務めていたのだ。モノクロ写真でもわかる灼けた顔は、彼がライフワークにしているサッカー審判で、週末フィールドに立っているから。日本サッカー協会公認の2級審判員である。少年時代は柔道で海外にも行き、大学時代はスキー部に所属していたスポーツマンだった。そんな彼が英語の厳しい洗礼を浴びたのは、大学時代にアメリカに留学したときのことだ。
「高校時代、英語は得意科目だったんです。でも、コミュニケーションはまったくしたことがなかったんですね。大失敗した、と思ったのはアメリカに着いてからでした。聞けない、話せない、書けない。最初は本当に大変でした。ただ、スポーツでも仕事でもそうなんですが、英語力ってリニアに上がっていくわけではないんです。あるとき突然、ポンと飛躍的に上達する。僕の場合、6カ月でそれが来ました。みんなでバーで飲んでいるとき、後ろの席に座っているアメリカ人の会話が聞き取れたんです。あ、オレはもう訳してないぞ、と思いました」