水深や浅瀬、航路標識などが描かれていない“白紙の海図”だからこそ、異業種を脅威として敵対するのではなく、自ら協力関係を作ることで進むべき航路を切り開いていくのだろう。

SNSを見れば驚く
章男社長の懐刀である友山氏

 つながる領域を担うコネクティッドカンパニーは、章男社長の懐刀である友山氏がイニシアティブを取る。

 長年、章男社長の部下として仕えてきただけに、今回の昇格人事に斜に構えた見方をするメディアもあるが、一方で、大企業の役員とは到底思えない行動に筆者は高い関心を寄せている。

 友山氏のSNS、機会があればぜひ見てほしい。例えばFacebook。毎日とは言わないが数日おきに更新しており、その内容には毎回驚かされる。

 国内外の出張から本社執務室での様子、モータースポーツ観戦、週末のロードバイク、愛車の「スープラ」、はたまた名古屋・伏見地下街での飲み会に至るまで、役員のスケジュールをここまで公開していのかと逆に心配になるほどバラエティに富んでいるからだ。

 トヨタの役員という立場上、悪く捉えれば情報公開にも度が過ぎると言えるが、逆にコネクティッド、「つながる」を担当しているからこそ、自ら積極的に関与し、そのメリット、デメリットを体感しているとも言える。

 こうした異例の人を副社長に昇格させること自体、トヨタが何だか面白いことになってきたと感じないこともない。

 それでもトヨタが直面する業界課題は凄まじく大きく、その変化スピードも早い。だからこそ、トヨタグループはもとより、今後は対峙する異業種とも連携を強めながら海図づくりを進めていくことになる。