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東京23区「安心・安全な街」~あなたが住む地域の真のリスクと防災力

板橋区――23区で最も安心・安全な街に見る
「防災人づくり」の重要性

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長],小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],一般社団法人東京23区研究所
【第23回・最終回】 2011年12月28日
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 読者から、「23区で一番安心・安全な区はどこですか?」との質問をいただいた。指標のとり方によって評価は変わるが、できるだけ客観的かつ単純な方法でお答えしよう。

 とり上げた指標は全部で11項目。防災に関する指標からは、5項目とした。首都直下地震の発生時に想定される建物全壊比率と建物焼失比率、人口当たりの死者数、人口当たりの避難者数である。

 避難者数は、避難生活長期化のリスクを考慮し、1ヵ月後の数値とする。ライフラインからは、復旧までに時間を要することなど、影響が大きい断水率を取り上げた。

 日常生活の安心・安全については、昼間人口当たりの刑法犯認知件数、同じく昼間人口当たりの暴力団犯罪の検挙・送致件数、面積当たりの交通事故発生件数、交通事故100件当たりの死傷者数だ。

 火災は建物被害に着目し、面積当たりの建物火災発生件数と、1火災当たりの焼損床面積とする。本稿でおなじみのデータばかりだ。

 これらは、いずれも数値が小さいほど安心・安全度が高い。そこで、各指標の23区のランキングを単純に足し上げて、各区の評点とした。

これは思わぬダークホース?
「安心・安全No.1」は板橋区

 その結果は、以下のとおり。第5位から順に、簡単な理由と共に発表していこう。予想どおりだろうか。それとも意外な結果だろうか。

 ・第5位は、人口の急増が続く中央区。だから、人が住みたいと望むのだろう。

 ・第4位は、目黒区。女性があこがれる街は、安心・安全の裏づけがあってこそだ。

 ・第3位には、リッチな山の手住宅区を代表して、世田谷区がランクインした。

 ・第2位は、のどかな田園風景のイメージを残す練馬区。印象からしてリスクとほど遠い。

 そして、第1位は板橋区。多くの予想を裏切った、ダークホースと言えなくもない。

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池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長]

一般社団法人東京23区研究所所長。東京大学都市工学科大学院修士修了。(財)東京都政調査会で東京の都市計画に携わった後、㈱マイカル総合研究所主席研究員として商業主導型まちづくりの企画・事業化に従事。その後、まちづくりコンサルタント会社の主宰を経て現職。

小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

一般社団法人東京23区研究所

東京23区をさまざまな角度から調査・分析している。マーケティングレポートなどを発行。HPはこちら


東京23区「安心・安全な街」~あなたが住む地域の真のリスクと防災力

東日本大震災を機に、自分が住む地域の安全性を気にする人が急増している。世間一般に「安全」と言われている街でも、そうとは限らない場合があるし、「リスクが高い」と言われていても、本当は災害への耐久力が強い街もある。実際のところ、あなたが住む街の安心・安全度はどうなっているのか。この連載では、地震、犯罪、火事、交通事故といった現代社会の4大災難を中心に、東京23区の「防災力」をあらゆる角度から分析する。豊富なデータを基に、「安心・安全な街」の条件を考えてみよう。

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