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「引きこもり」するオトナたち

“居場所”をつくるだけが支援じゃない!
短期間での引きこもり脱出を可能にした「静岡方式」の凄み

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第94回】

 地域に引きこもる人たちを支援するサポーターたちが、それぞれ本業を持ちながら、知識やスキルを活かして無償でボランティア貢献する「プロボノ」の手法を取り入れた「静岡方式」のことは、以前、当連載でも紹介した。

 こうして「居場所」をつくらずに直接、職場につなげる支援活動をしてきたNPO法人「青少年就労支援ネットワーク静岡」が、1月15日に静岡市の労政会館で開いた『静岡方式で行こう!!』の出版記念セミナーには、250人を超える参加者が詰めかけて熱心にメモを取るなど、「静岡方式」への関心の高さを伺わせた。

“信頼の移転”で格差を是正
「人のつながり」が引きこもりを救う

 「就職でつまずく人が、こんなにも多いのに、“就職したらおめでとう!”というのは支援じゃない。放り出しだ」

 9年間に延べ300人ほどの就労支援をしてきたという同団体の津富宏理事長は、こう強調する。

 まさに、その通りだと思う。

 そもそも最近では、支援活動を行う「引きこもり」経験者の間からも「引きこもる人たちが減るどころか、増えているのはなぜなのか。これまでの支援のあり方を見直す必要があるのではないか」などと疑問の声が上がり、そんな議論もフェイスブックなどのネット上で盛んに交わされるようになった。

 津富氏が掲げる支援は、「プロボノ」を用いて、場を持たずに人に付く支援を繰り返す。

 「実際、(支援を求める人たちに)会ってみると、(彼らは)働いたことがあるけど、職場になじめなかった人たちです。働きたいのに、撤退してしまった。支援者側が、必ず働けると思い込まなければ始まらない。サポーターが見て、この人は働けるんじゃないかなと思えば、できそうな所につないで支援していくわけです」

 これは、海外のエビデンスを採用し、合宿から動機づけして、その後「伴走型」支援を行うスタイルだ。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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