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体内時計をリセット!?
大うつ病を対象に臨床試験も
メラトニン受容体作動薬

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第77回】

 メラトニン受容体作動薬の特徴は、自然な眠りをメラトニンそのものよりも強力に誘導する点にある。早い話、眠るまでに30分かかるところが20分に短縮されるわけ。懸念される副作用は傾眠や頭痛など軽度なものにとどまる一方、既存薬より効果が弱い。また、精神疾患や重度の不眠症を抱えるケースでは、使用経験が少ないので注意が必要だ。

 一方海外では、睡眠時間が日々ずれてしまう特殊なタイプの睡眠障害を対象に、同じメラトニン受容体作動薬の「タシメルテオン」による臨床試験が進行中だ。こちらは大うつ病を対象にした臨床試験の計画もあり、今年中にスタートする予定。うつ病と睡眠障害は「ニワトリが先か卵が先か」の関係で、睡眠の改善でうつ状態が軽減するケースも少なくない。体内時計の調節作用を介したメラトニン受容体作動薬の抗うつ効果が確認できれば、これまでとはまったく違うアプローチによるうつ病治療がかなうだろう。試験開始が待たれる。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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