ただ解析対象でも幼児~14歳未満を対象とした研究では、B型のほうがお腹の症状や下肢(ふくらはぎなど)の痛み、のどの痛みや声のかすれといった上気道炎症状が多い、とするものもあった。

 エビデンス(科学的根拠)からするとA型もB型も典型的な症状や重症化しやすいか否かに大差はないが、年齢による影響はあるようだ。

 実際、子どもは抵抗力が弱く消化管の機能もまだ未熟なため、下痢や嘔吐などの消化器症状が出やすい。つい、お腹の症状に目が行きがちだが、下痢、嘔吐で怖いのは「脱水」。子どもがインフルエンザを発症した場合は脱水を起こさないよう、こまめな水分補給が必要だろう。

息をするたびに移してしまう?
インフル大流行の米国からの報告

 今シーズンのインフルエンザは米国でも大流行を引き起こしている。なにせハワイ州とコロンビア特別区を除く全ての州でインフルエンザ患者が増加しているというのだ。米国の流行はA型(H3N2)が主流。2月以降はB型が流行のピークに向かうと見られること、また同じ北米大陸のカナダから、今年のインフルエンザワクチンはH3N2に対する効果が20%程度という報告があり、米CDC(疾病予防管理センター)は警戒を強めている。

 その米国から、インフルエンザは従来考えられていたような「飛沫感染」か「接触感染」──つまり、くしゃみや咳といった超高速でウイルス飛ばす経路か、ウイルスが付着したテーブル面や椅子、共通の備品を触ることで感染するだけでなく、患者が呼吸をするだけで同じ部屋にいる人にうつしてしまう「空気感染」が予想以上に多い、という報告があった(Yan J. et al.; Proc Natl Acad Sci U S A. 2018 Jan 30;115(5):1081-1086.)。