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思いが伝わる、心が動く スピーチの教科書
【第5回】 2012年2月24日
著者・コラム紹介バックナンバー
佐々木繁範 [リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント]

心のこもった言葉の力で
気持ちが動く、思いがつながる

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どんなにスピーチ慣れした人でも、本番前は緊張するもの。しかし、スピーチ原稿をしっかり準備し、入念なリハーサルを行い、壇上での心構えを頭に入れておけば安心だ。連載最終回では、最後の仕上げについて紹介する。

ステップ6:原稿づくりの4つのステップとリハーサル

 スピーチ原稿の作成は、「基本構想」→「アウトライン」→「フルテキスト」→「言葉磨き」という4つのステップで行います。話すことをいったんすべて言葉にして書き出し、実際に声に出して読んでみます。そのうえで、話しやすいように言葉や間合いを調整し、当日持参する原稿を作っていきます。

 最後に、できあがった原稿を用いて、実際のスピーチを想定して話す練習をします。ポイントは、聴衆にしっかりと思いが伝わるように、原稿を参照しながらも、棒読みにならないように気をつけることです。ポイントは、「息継ぎ」「ポーズ(間合い)」「視線」の3つです。

 このように、徹底した準備をしておけば、話す内容がしっかり頭に入るので、当日は原稿に頼り切ることなく、聴衆に目を向けたり、その場にふさわしい話題を即興で盛り込んだりする余裕ができるのです。

ステップ7:壇上での振る舞いかた

 スピーチをする前に、静かなところで心を鎮めることが大切です。まず、聴衆の置かれた状況を思い浮かべてください。いま直面していることは何か、どんなことに挑戦しようとしているのか、聴衆の立場に立って気持ちを想像しましょう。

 すると、何らかの方向性を示す場なのか、実際に役に立つ道具を教える場なのか、モチベーションをかきたてる場なのか、おのずと話すスタンスが見えてきます。話す内容と気持ちが合致していれば、その一貫性ある姿勢は聴衆にも自然に伝わります。

 感動の本質は、身振り手振りなどのパフォーマンスにあるのではなく、話の中身にあるのです。聴衆のために心を込めてスピーチ原稿をしたため、愛情を込めて話せば、必ずやあなたの思いは伝わり、聴衆の心は動くはずです。

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佐々木繁範 [リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント]

リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント。ロジック・アンド・エモーション代表。
1963年福岡県北九州市生まれ。1987年に同志社大学経済学部を卒業後、日本興業銀行に入行。1990年にソニー株式会社に入社。盛田昭夫会長の直属スタッフとして企業外交を補佐、その間にスピーチ・ライティングを学ぶ。1995年から97年までハーバード・ケネディ・スクールに留学、公共経営学修士号を取得。帰国後、2001年まで出井伸之社長の戦略スタッフ兼スピーチ・ライターを務める。ソニーでは計100本以上のスピーチ・サポートを手がけると ともに、IT戦略会議の議長補佐として、IT国家戦略の策定にも携わる。その後、数社にて経営改革に携わり、2009年に経営コンサルタントとして独立。リーダーシップとコミュニケーションを専門とし、経営者やリーダーの組織求心力と影響力の向上を実現するためのメッセージ発信を支援している。ホームページ:http://www.sasakinet.jp
著書に『思いが伝わる、心が動くスピーチの教科書』(ダイヤモンド社)がある。


思いが伝わる、心が動く スピーチの教科書

スティーブ・ジョブズの伝説のスピーチ、オバマ大統領、TED……最近、スピーチの持つ影響力に注目が集まっています。直接語りかける言葉には、聞き手の心を動かす力があるからです。いまやスピーチは特別な立場の人だけのものではなく、たとえば、プレゼンテーションの世界でも、相手に強く印象を残す「語り」を重視する動きが出てきています。本連載では5回にわたって、スピーチの醍醐味とノウハウの一部を紹介します。

「思いが伝わる、心が動く スピーチの教科書」

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