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野口悠紀雄の「経済大転換論」

対中国輸出は今後の日本経済を支えられるか?

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第6回】 2012年2月16日
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対中輸出の中心は
機械や部品などの中間財

 日本の最大の輸出先は、いまや中国である(【図表1】)。

 経済危機後の落ち込みから2010年に日本経済が回復したのも、対中輸出が急成長したことによる。

 これまでの日本の輸出の主役であったアメリカ向けの乗用車輸出は、経済危機前の水準に回復するとは考えられない。その半面で、中国の経済成長は今後も(ある程度の減速はあるだろうが)、かなりの程度の期間継続すると考えられる。したがって、中長期的にも対中輸出は重要だ。

 しかも、対中輸出は機械や部品などの中間財が中心である。これは、日本が比較優位を持つ分野だ。その意味でも対中輸出は重要な意味を持っている。

 中国に対する輸出は、09年の10.2兆円から27.8%増加して10年には13.1兆円となった。これは、07年の12.7兆円、08年の12.9兆円を上回るものであり、過去最高の水準だ。11年には12.9兆円と、10年に比べれば若干減少したが、依然として高水準だ。

 対中輸出を品目別に見ると、【図表2】のとおりだ。08年から11年への増加率を見ると、一般機械と輸送用機器の増加が著しい。

 一般機械では、金属加工機械、建設用機械。輸送用機器では、乗用車よりバス・トラックの増加率が大きい。自動車部品は伸びてはいるものの、金属加工機械や建設用機械ほどではない。これに対して、電気機器は、伸び率がマイナスだ。

 以上の動向は、日本の輸出動向を象徴している。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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野口悠紀雄の「経済大転換論」

日本経済は今、戦後もっとも大きな転換期にさしかかっている。日本の成長を支えてきた自動車業界や電機業界などの製造業の衰退は著しく、人口減や高齢化も進む。日本経済の前提が大きく崩れている今、日本経済はどう転換すべきなのだろうか。野口悠紀雄氏が解説する。

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