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「今年は飛散量が少ない」と言われても油断は禁物!
恐怖の“花粉症”をサバイバルするグッズと基礎知識

大来 俊
2012年2月24日
著者・コラム紹介バックナンバー
昨年は2月が前年比320%、3月が280%の売上だったという東急ハンズ渋谷店の花粉症対策グッズ売り場。今年も盛況となるか?

 花粉症持ちの人にとっては、今年も憂鬱な季節の到来である。花粉症の原因の8割を占めると言われる「スギ花粉」が、いよいよ本格的に飛散し始めるのだ。NPO花粉情報協会によれば、今年は2月上旬の九州・四国の一部を皮切りに、中旬には関西や関東でも飛び始める。5~6年前から突然花粉症キャリアとなった筆者は、昨年の大量飛散の悪夢が脳裏をよぎり、今年も戦々恐々としている。

 同協会では、今年は昨年より花粉の飛散量が減ると見込む。しかし、油断は禁物。同協会が船橋市で蓄積しているデータによると、1992~2001年の10年間の平均値に比べ、2002~2011年の平均値は、実に約2.4倍の大幅増となっている。今年は、全国的に直近の10年平均と比べて7割程度の飛散量だというから、十分に“多い”と言える。つまり、例年通りの注意とケアが必要になるのだ。

 さて、花粉症キャリアになると様々な症状に悩まされるが、特に悲惨なのが鼻。いわゆるアレルギー性鼻炎による、くしゃみ、鼻水、鼻づまりである。中でも「鼻づまり」は深刻だ。鼻呼吸ができないから息苦しい。集中力が鈍り、考えるのが面倒になる。仕事や勉強にも支障が出る。筆者にとっても毎年の悩みの種だ。

 しかも、何度かんでも鼻づまりはとれない。これは、鼻水で詰まるのではなく、アレルギー反応で鼻の粘膜が腫れ、塞がれるためだ。目から鱗が落ちるような話かもしれないが、このかんでもとれない厄介者のために、ますますイライラは募る。

 花粉症関連の医薬品を販売するMSDの調査によると、花粉症患者の9割以上が鼻づまりを自覚し、そのうちQOL(生活の質)に何らかの影響を感じている人は96.8%にも及ぶそうだ。日常生活(88.8%)、精神生活(86.8%)、睡眠(84.9%)への影響が特に顕著である。つまり、鼻づまりには花粉症患者のほとんどが手を焼いているわけだ。

 では、どう治療するか。最も有効なのが、花粉が飛び始める2週間くらい前に病院や医院に行き、症状を抑える薬(抗アレルギー薬)を用いる、いわゆる「初期療法」である。発症を遅らせ、症状を軽くすることもできる。

 飛散がスタートしても、あきらめてはいけない。ポイントは、症状が重くなる前に早めに受診し、医者に「鼻づまりであること」をはっきりと申告することだ。医者は症状に応じて、抗ヒスタミン薬やロイコトリエン受容体拮抗薬、鼻噴霧用ステロイド薬など適切に処方してくれる。症状を軽減させるには、ドラッグストアの市販薬に頼るよりも、確実と言えるだろう。

 さらに、花粉との接触をできるだけ防ぐことも有効な手立てだ。花粉症対策グッズのコーナーを1月13日にいち早く立ち上げた東急ハンズでは、注目の新商品を発売している。たとえば、スポーツブランド「SWANS」が開発した「スポーツマスク」(3150円)がその1つだ。排気弁付き立体フィルター内蔵のバンダナ風マスクで、鼻から首元まですっぽり覆えることが特徴である。これで、花粉だけでなく、排ガスや黄砂、ウィルスなどの飛沫物から身を守ることができる。デザインがオシャレで、女性に人気が出そうだ。

 あるいは、鼻の外側に塗るとイオンの力で花粉の鼻腔への侵入を防ぐという「クリスタルヴェール」(エーザイ、1380円)、吹きかけると花粉をブロックできるという「ポレノン」(ワイズ、3000円)などが例年の売れ筋商品だという。

 花粉は今後30年間は増加し、その後減少に転ずると言われている。戦後大量に植林されたスギが老木となり、花粉をあまり出さなくなるためだ。しかし、それはまだ先の話だし、花粉自体が完全になくなることはない。とにかく早めの治療、そして花粉との接触を防ぐこと。意識して花粉症による鼻づまりと上手く付き合うことが、今年もその先も必要と言えるだろう。

(大来 俊/5時から作家塾(R)


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