しまむらが仰天戦略転換――。あのしまむらが、今後大きく変わりそうなのだ。しまむらといえば、地方のロードサイドを“主戦場”として、都心部や都市部の出店は少なかったが、今後は都心の超一等地にも積極的に出店していく。さらに新タイプの店舗も複数を展開。大手のEC(電子商取引)モールにも出店するという。地方の地味な存在だったが、派手に生まれ変わりそうなのだ。(流通ジャーナリスト 森山真二)
郊外のロードサイドが主力のしまむらが
今後は都心部や百貨店内にも出店
しまむらといえば、かつては「サンダル履きで入れる生活道路にある店」を標ぼう、地域の主婦層に圧倒的な支持を受けてきた。最近もその延長線上で、地方では自動車で移動する主婦層が増えたため、郊外のロードサイドが主力の出店場所となっている。
それがなんと、今後は都内の新宿、原宿、東京、上野地区への出店を検討しているというから驚く。しまむらは現在、都内といえば、高田馬場、お台場、三軒茶屋くらいにしかない。
正直、これまで展開してきた店舗は都内といっても地味な地区である。
なんで都心にもっと店を設置してこなかったのという疑問も湧く。それがこれまでのしまむらのフォーマットであり、歴代の経営者の“経営思想”だから仕方ないといえば仕方ないのだが、ようやく、都内攻略が始まる格好だ。
今後は都心の百貨店はもちろん、地方の百貨店などにも条件が合えば出店する可能性も高まる。
百貨店の衣料品といえば、もはや、土俵際ぎりぎりで主役の座に留まっている有様だ。