言われたことしかやらない新人、中堅社員の伸び悩み、
個人プレーが目立つベテラン社員etc.

 突然ですが、あなたの職場では、「部下育成」はうまくいっていますか。「NO」もしくは「うまくいっていない部分もある」という声が、ほとんどではないでしょうか。実際、「部下育成」に関する次のような悩みが、現場マネジャーから寄せられます。

  • ・今年配属された新人は、ちょっと厳しく言うと、すぐにやる気をなくしてしまう
  • ・バランスがよい「いい子」は多いけれど、なかなかもう一皮むけない中堅が多い
  • ・自分の担当する仕事のことしかしない。もっと後輩の面倒を見てほしい
  • ・経験の長いベテランの部下が、これまでの考え方ややり方を変えてくれない

 皆さん、思い当たる節があるのではないでしょうか。

うまくいっているマネジャーたちが、
共通して行っていた「ある法則」

  では、なぜ部下は思うように育ってくれないのでしょうか。

  一言でいえば、職場における部下の能力やキャリアがバラバラな中で、それぞれの部下の成長段階に合った育成や指導ができていないという点に問題があるのです。

 私たちは、企業にトレーニングプログラムを提供する中で、マネジャーの効果的な指導・育成には、「共通点」があることに気づきました。

 うまくいっているマネジャーは、部下の成長段階をきちんと捉え、その段階に合わせた仕事の任せ方、経験の積ませ方、仕事のプロセスでの関わり方を意図的に行っていたのです。

 新人には新人、入社3年目の若手には若手、中堅社員には中堅の、効果的な育成方法があります。にもかかわらず、同じ「一般社員」とか「部下」というくくり方で、みんな同じように指導・育成しようとしてしまう。もっと言えば、新人以外の部下には特に意図的な育成はしていないというマネジャーも少なくありません。こうした状況が、「一皮むけない中堅」や「個人プレーの目立つベテラン」を生んでいたのです。