「副業したい」転職希望者
企業の反応はいかに?

「副業」に注目が集まっています。政府が推進する働き方改革の一環で、副業・兼業の推進が打ち出され、個人にとってはキャリア形成や収入の増加、企業にとっては新たな事業機会の発掘や人材確保といったメリットがあると言われています。

 転職市場にはどのような影響があったでしょうか。当社のキャリアコンサルタントにアンケートをとってみたところ、「副業したいから転職を希望する」という転職希望者はいませんでした。

「どうせ転職するなら副業できるような会社だとうれしい」というくらいのトーンが一番多く、あとは「すでに不動産投資をしているので、OKしてもらえる会社でないと転職できない」という人がいたくらいです。

 一方、企業側の話を聞いてみると、在宅勤務やリモートワークの導入と同じ働き方改革の一環として副業を検討しているところが主流でした。ただし、矛盾するようですが、通常の中途採用において、転職希望者が「副業がしたい」と言ってくるのはあまり嬉しくないやりとりだと考える会社が多いようです。

「この人はちゃんとうちの仕事にコミットしてくれるのだろうか?」
「真剣に業務に打ち込んでくれるかな?」

 そんな疑念が生まれるためです。とくに、オーナー経営者はこの傾向が強く、ある経営者は「本気で仕事に取り組んでくれなさそうだから嫌ですね」とはっきり言っていました。働くモチベーションの一つは稼ぐことですが、他にも収入があると必死で稼ごうというエネルギーが削がれる、と捉えられるわけです。