前回、過払いバブルの崩壊と、アディーレ法律事務所の代表弁護士・石丸幸人氏の回転寿司事業について書いた。今回はそのアディーレ法律事務所の代表弁護士である石丸幸人氏のインタビューをお届けする。回転寿司はなんと海外展開を構想しており、弁護士法人自体も弁護士500人を抱える大所帯にするつもりだと言う。
(聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集部 片田江康男)

回転寿司事業は利益はそんなに出ない
しかし弁護士法人から資金と雇用の移動は可能

いしまる・ゆきと/1972年生まれ。1995年、横浜国立大学第二経営学部卒業、セガ・エンタープライゼス入社。1996年フューチャー・テクノロジー入社。1997年、パソナソフトバンク入社。2001年、司法試験合格。2004年、アディーレ法律事務所設立、代表弁護士就任。東京弁護士界所属、56期。
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――寿司店経営に乗り出した理由はなぜか。過払い金返還請求の案件が少なくなっているからか。

 今、弁護士界全体のマーケットで、過半数が債務整理関連だ。つまり、極端なことを言えば、債務整理案件がそっくりなくなったら、半数の弁護士事務所が破綻するということだ。

 もちろん、過払い案件がなくなったら、どうするかというのも考えている。弁護士の数が増えているので、今までのように弁護士法人を経営して行くことは難しくなる。もちろん、その中で勝ち残っていく努力をするのだが、そうはいってもリスクヘッジをして行かなくてはならない。数年前から弁護士業務ではない分野でのビジネスを検討していた。リスクヘッジの一つだ。

――フランチャズ(FC)ビジネスだが、そんなに莫大な利益を出せるビジネスではないように見受けられるが。

 利益率に関してはその通りだ。本部にお金を払うので利益率という意味では低い。

 FCと言っても、われわれがやっているのは「共存共栄」を掲げていて、お互い一緒に盛り上げて行こうという思いでやっている。よくメディアで言われる「本部搾取」というようなものではない。