しかし、リボ払いやカードローンの借金は、金利水準の一点だけから見ても、悪い借金だと断言していいだろう。

 新社会人になってまず目指すべきは、収支のつじつまが合う支出生活のペースを確立することだ。間違っても、カードローンに手を出すようなことのないように生活しよう。

(3)医療保険を含む生命保険

 独身の新入社員に、生命保険はいらない。万が一あなたが亡くなっても、悲しむ人はいるかもしれないが、生活に困る被扶養者はいないからだ。生命保険に加入することが社会人の常識だとか、若い頃に生命保険入っておくと保険料が安くて得だといった、保険セールスの口上を信じるのは愚かだ。

 生命保険が必要になるのは、十分な蓄えがない間に結婚して子どもが生まれた場合に、最長で子どもが成人するまでの期間限定で加入する、死亡保障のシンプルな定期保険だけだ。

 加入する保険は、掛け捨てに限る。若い人は、おそらくネット生命の保険料が安いだろうし、年齢が上がってくると共済が安い場合もある。外資系を含めて、セールスマン(あるいは、セールスレディ)が説明するような民間生保の保険料は無駄に高い。貯蓄部分のある保険は、掛け捨ての保険に加えて、運用の商売でも手数料を払う分、ばかばかしいと理解しよう。

 死亡保障の保険がいらないと理解したとしても、病気が心配な人は、がん保険などの医療保険に加入しがちだが、これも止めた方がいい。はっきり言って、がん保険に入ったからといって、がんにかかるリスクが低減するわけではない。いざというときの医療費には、健康保険の高額療養費制度(知らない人はネットで検索して調べてください)があるので、十分対応できる。

 死亡保障の保険にせよ、医療保険にせよ、民間の生命保険会社が提供する保険は、保険会社の運営費や利益が保険料にたっぷり含まれる、平均的に損な賭けなのだ。

 自動車を運転する際の自賠責保険のような、まれにしか起こらないが、起こった場合の負担が極端に大きいケースには保険という仕組みが適するが、老後、病気といったありふれた事態に備える目的に、保険は向いていない。

「できるだけ避けるべき、損な賭け」が保険の本質だ。しかも生命保険には、契約者が支払う保険料のうち、3割から5割程度が、契約者に支払われる保障にも貯蓄にも回らない、実質的な手数料である商品が多い。