例えば、以前、ビジネスクラスを利用したときには、搭乗して席に着いた直後におしぼりと飲み物を持ってきてくれていたが、今は完全になくなってしまった。喉が渇く夏には、搭乗してから飲み物を口にすることができるまでに、かなりの時間がかかる。飛行機が離陸して、上空での飛行が安定してからようやくといった感じだ。

 また、以前は機内食を終えた、もしくはそろそろ食べ終えるだろうという頃合いを見て、アイスクリームを運んでくれていたが、今は機内食と一緒。だから、食べる頃にはすっかり溶けてしまっている。

 何度か、こうした状況の改善を求めようと思ったが、言葉を飲み込んだ。乗組員の負担を減らすことに理解を示すべきだと自分に言い聞かせ、無理やり納得した。日本人乗客の誰も文句を言わないのに、外国人の私だけがぶつぶつ不満を言うと、航空会社のブラックリストに載せられてしまったら大変だと自戒したのだ。

日系がやめたサービスを
中国系が依然として実施

 そんな思いを抱いていたところ、中国企業の臨時董事会に出席しなければならなくなるなど、緊急の出張が続いた。ところが、JALもANAもすべて満席だったため、数年ぶりに深セン航空や、中国国際航空のエコノミークラスとビジネスクラスを利用した。そこで、客室乗務員の対応に驚かされた。

 エコノミークラスなのにもかかわらず、席に着いた途端、客室乗務員が背広をロッカーに掛けてくれた。そして、新聞も毛布も席に用意しておいてくれた。確かに、私がゴールドカードメンバーで、それに対するサービスだと言えばそこまでだが、日系の航空会社がやめたサービスを依然として行っている様子を見て感動が湧いてきた。

 さらに、ビジネスクラスでは、席に着くなり飲み物などが運ばれてきた。こうしたサービスを受けて、感激と同時に、省力化とサービス、そして顧客の満足感との関係を考えさせられた。

 航空会社の変化だけではなく、深センのホテルに泊まったときにも、意外な出来事に驚かされた。