後継者がいないため、一度は会社を売却することを決意したU商事。税理士に相談し、買い手も無事に見つかりました。ところが、いよいよ契約という段階になって、突然社長の妻が「あんな人達に会社を売りたくない!」と猛反対。結局それを説得することができず、M&Aの話は流れてしまいました。そしてそのまま社長は死去。会社は同業他社に二束三文で買い叩かれ、妻には重い相続税の負担だけが遺されたのです。

 M&Aに精通した税理士は言います。「M&Aで一番大切なことは、会社の売り時を逃さないこと」。M&Aはお互いに納得する相手を見つけることができれば、経営者のハッピーリタイアを実現する有効な手段となります。しかし、その成功の前にはさまざまな試算や交渉が必要。M&Aを熟知した、経験豊富な専門家のサポートが必須なのです。

この連載は今回で終了となります。短い間でしたが、記事を読んでいただいたみなさんに、心から感謝いたします。(八木 美代子)


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