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10代が性的画像をスマホで無防備に送信してしまう理由

井手ゆきえ [医学ライター]
【第388回】
写真はイメージです

 sex(性的な)+ texting(メッセージのやりとり)からの造語で、スマートフォン(スマホ)などを介して性的なメッセージや画像をやりとりする行為を指す。恋人同士のポジティブなコミュニケーションから、リベンジポルノ、いじめ、ハラスメントまでさまざまな側面を持つ。

 特に性的なことへの興味がある半面、経験が不足している未成年者のセクスティングは、性的被害や暴力をもたらすリスクが高い。米国医師会誌の小児科学・オンライン版に載ったカナダのカルガリー大学からの報告によると、18歳未満の男女の7人に1人が性的な画像やメッセージ「セクスト」を送信。4人に1人が受信し、8人に1人が相手の同意を得ずに転送を行っていたという。

 研究者らは1990年1月~2016年6月の間に報告された18歳未満のセクスティングに関する39の調査研究を抽出し、統合的に解析した。

 39の研究の対象者は合計11万0380人で、平均年齢は15.16歳(11.9~17.0歳)、このうち男性が47.2%だった。

 解析の結果、セクスティングの平均発生率は、送信が14.8%、受信が27.4%だった。また、同意なしの転送が12.0%、事前の同意なしにセクストを転送されたケースは8.4%だった。つまり、12.0%が加害者で、8.4%が被害者、という見方ができる。

 また、セクスティングの発生率は年齢とともに上昇し、パソコンよりもスマホ利用者のセクスティング率が高いことが示された。

 男女を問わず10代の若者にとって「性的な画像が欲しい(送れ)」という“圧力”に抗うのは難しい。たとえ一時の相手でも「嫌われたくない」「気を引きたい」という気持ちが働くからだ。

 春の進級、進学を機に子供にスマホを持たせる家庭は多いだろう。

 その際、自分の手を離れた画像はいとも簡単にコントロールを失い、あっさり拡散するリスクがあること、安易な転送で自分が加害者になる可能性がある、ということを教えておくべきだ。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 


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