若い女性を中心に、パンケーキ店が人気を集めている。パンケーキ、つまりホットケーキといって侮ってはいけない。人気店ともなると数十人が行列をなし、1~2時間待ちは当たり前という盛況ぶりだ。4月18日には日本でのパンケーキ人気の火付け役であるレストラン「bills」が、パンケーキ店が集中する原宿に店舗をオープンする。さらなる話題を集めるのは間違いなしといった感のパンケーキ人気の秘密を探った。(「週刊ダイヤモンド編集部」 野口達也)

「今からですと、1時間後のご案内になります」。

 とある土曜日の朝9時。「bills」お台場の開店にあわせて来店した客は、その混雑振りに驚かされる。お台場店があるデックス東京ビーチ自体はテナントの改装が相次いでいるため来場者数は減少しているが、billsの前だけは人が絶えることはない。

 billsは1993年にオーストラリアのシドニーで誕生したオーガニックレストランだ。「世界一の朝食」と評されたこともある、新鮮な食材と独創性をウリにしたレストランで、トム・クルーズら多くのハリウッドスターがこよなく愛していることで有名だ。

 代表メニューはクリーミーさが際立つ「オーガニックスクランブルエッグ」と、分厚いながらも軽い食感の「リコッタパンケーキ」の2つ。

 2008年に日本初となる「bills」七里ガ浜がオープンした。日本の店舗数は3店舗で、延べで約100万人が店舗を訪れ、今も行列ができる人気店だ。PR会社のサニーサイドアップとブランディングプロデュースなどを行うトランジットジェネラルオフィスによる合弁会社が日本事業を展開する。

 一方で、原宿駅近くの神宮前交差点から約1分という好立地で、こちらも行列が途切れることがないのがカジュアルレストラン「Eggs’n Things(エッグスン・シングス)」だ。1974年にハワイで誕生し、日本には2010年3月に上陸した。