中国・武漢国際空港、サービスの問題点を指摘され「全日空を見習う」交通・物流の要衝である武漢は、多くの人で賑わう Photo:新華社/アフロ

古くから交通と物流の
要衝だった中国・武漢

 4月28日、全日本空輸(全日空)の東京〜武漢路線が就航2周年を迎え、ご厚意で搭乗させていただいた。この機会を利用して、1週間の時間を捻出し、ずっとあこがれていた中国の国家公園「神農架」を訪問、合わせて武漢市の企業や施設を視察して回った。

 旅は順調で、とてもいい印象を抱いた。また近いうちに、企業視察団を率いて訪れたいと友人たちに話したほどだ。

 5月2日、いい気分で武漢天河空港へ向かった。午前9時30分発の全日空の便で日本へ戻ることになっていたからだ。

 武漢は、古くから多くの省をカバーする交通と物流の要衝として機能してきた。省内を数多くの国道が走る。北京と広州、香港を結ぶ陸路に、上海と四川、重慶を結ぶ水路が交差し、水量の多い時期には上海から1万トン級の船が長江をさかのぼって武漢まで運航できる。以前、武漢港客運埠頭は長江最大の客運センターとして存在感を誇っていた。